2020.02.10
2月10日発売の『週刊東洋経済』(2/15号)の特集企画で、当社が分析したデータおよび当社コンサルタントのコメントが掲載されました(東洋経済オンラインで公開されている特集の紹介記事はこちら)。データのキャプションに一部訂正があるので、その情報もお知らせします。
当社が分析したデータは、特集企画「信じてはいけない クスリ・医療」の「PART2 病院の裏側」で紹介されています。分析したのは、糖尿病の教育入院、白内障手術、内視鏡で行う大腸のポリープ切除手術(ポリペク)。記事の中ではデータの出所が厚生労働省となっていますが、「当社が保有するデータ」の誤りです。
糖尿病の教育入院は、当社が保有する公的・民間病院の313施設8459症例(2018年4月〜2019年3月)が対象。平均在院日数は12.5日、医療費の平均は46万4529円で、それぞれ大きなばらつきがありました。
白内障手術は、当社が保有する公的・民間病院の270施設81235症例(2018年4月〜2019年3月)が対象。症例数が多い片眼の平均在院日数は2.6日で、在院日数にばらつきがありました。記事では医療費のデータも紹介されています。
ポリペクは、当社が保有する公的・民間病院の392施設68633症例(2018年4月〜2019年3月)が対象。平均在院日数は2.7日、医療費の平均は17万4057円で、それぞれ大きなばらつきがありました。
記事では紹介されていませんが、白内障手術やポリペクをすべて外来に移行することは現実的ではないので、それぞれ何割を外来に移行するとどれだけの医療費削減効果があるかも試算しました。記事では当社コンサルタントの大田友和がコメントしています。
記事のタイトルは「病床を埋めるのが最優先、量産されるムダな入院」となっていますが、外来移行が可能な入院医療は、外来医療の報酬よりも入院医療の報酬の方が高額のため、経済合理性からやむなく選択する側面もあります。重症のケースなどでは、入院を選択せざるを得ません。
病院経営が厳しくなっている今、入院医療の外来化を本格的に検討するのであれば、病院の対応にすべてを委ねるのではなく、制度改革も含めた医療提供体制の抜本的な見直しが必要なのではないでしょうか。
まだ記事をご覧になられていない方は是非、『週刊東洋経済』(2/15号)を手にとって見てください(紹介記事はこちら)。
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