2007年04月11日
「過剰労働で慢性的に疲労…」
今回のブログは、GHCメンバーの活動からちょっと離れて、昨日厚生労働省で開かれた「地域医療支援中央会議」について。
同会議は、医師確保を始めとした地域医療の確保について、都道府県の取組を支援する仕組みとして設けられたものです。昨日が第1回目の会合で、今朝の新聞各紙でも触れられていました。たとえば日経は、「小児科・産科の病院統合 都道府県の8割『必要』」との見出しで、同会議内で報告された、小児科と産科の病院統合に関する調査結果について。東京新聞では、「勤務医過酷、9割、宿直翌日も働く」という見出しで、同じく会議内で報告された「勤務医に関する意識調査」(日本病院会)の結果について報じています。
ここでは、日本病院会が報告した「勤務医に関する意識調査」結果を。まず、「一週間の勤務時間(当直を除く)」は、「48~56時間未満」が全体の26.1%で最多で、次に多いのが64時間以上(23.2%)。この勤務時間については、4割近くの人が「(5年前と比べて)増えた」と感じており、その理由として最も多いのが「患者数および診療時間が増えたほど医師が増えていない」です。
また、当直勤務をしているのは全体の約7割。このうち、当直明けに「半日またはそれ以上の代休がある」「特に忙しかった当直の翌日のみ、少し仮眠が取れる」のは、10.8%のみ。
このほか、医療過誤の報告が増えている原因について7割以上が「過剰な業務のために慢性的に疲労している」と回答しているほか、全体の約4割が将来的に開業する意向を示しており、その原因として最も多くの人が「病院勤務が過酷」を選んでいます。
勤務医の勤務状況の過酷さが浮き彫りになった、今回の調査結果…。これを受けて、地域医療支援中央会議で今後、行う主な支援方策として挙げられたのが、①技術的助言・改善方策の提示(全国の好事例の紹介など)、②関係機関への協力要請、③地域医療アドバイザー(医師確保策や医療機能の分化・連携策について助言・指導を行なう)の派遣、④緊急避難的医師派遣の実施――の4点です。
実は先日、弊社渡辺の友人である勤務医お2人から、「勤務医はツライ!」という悲鳴を聞いたばかりでした。なんだか、「勤務医の勤務状況が過酷に→開業志向高まる→勤務医が減る→勤務状況はさらに悪化…」と、負のスパイラルを感じます。今回のアンケート結果もそうですが、医療現場の現状について、もっと国、国民に伝えていかなければ!!
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広報部 |
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