2007年04月23日
社団法人全国社会保険協会連合会●田中和夫室長(事業部 企画情報課 システム開発室)
日々、カイゼン!! 全国社会保険協会連合会(全社連)では「定点観測システム」を導入し、全国の社会保険病院52施設のデータを全社連本部で収集。分析を行い、その結果を病院にフィードバックしています。この定点観測システムの開発に構想段階から中心的にかかわっていた一人が、田中室長です。去年に引き続き開催することとなった全社連合同EVE研修(4月23日ブログ参照)のスタートを機に、インタビューさせていただきました!
渡辺 多くの病院グループが、定点観測システムのようなものの導入を過去検討したと思いますけど、全社連の定点観測システムは、非常に誇れるものですよね。導入は、いつ頃だったでしたっけ?
田中室長 7年くらい前になります。2001年に、まず3カ年計画で20病院のみでスタートし、その後04年4月から全病院で本格的に運用を開始しました。医事会計データやレセプトデータなどの病院情報を収集し、本部のデータベースに蓄積して、経営分析に役立てようという趣旨です。
渡辺 やはり定点観測システムが稼動していたから、社会保険病院はDPCに移行しやすかったんでよね?
田中室長 そうですね。定点観測システムの医事会計情報から本部でEファイル・Fファイルを作成できたので、病院にとっては軽い負担でスムーズにシフトできたということは大きいと思います。もう一つの理由は、全病院に病歴管理を導入していたこと。診療録の管理体制(「診療録管理体制加算を算定している。または、同等の診療録管理体制を有すること」)がDPCの要件の一つになっていますよね。これをクリアできていたわけです。
――ちなみに、定点観測システムは、どういったことをコンセプトに開発されたんですか?田中室長 社会保険病院としての使命の一端として、医療行政に役立つデータを出すということですね。民間病院とは違って、やはり公的な病院ですから。
――では、ゴールは?田中室長 個々の病院が自立して経営していけることです。国が施設整備を行っていた時代とは異なって、公的とはいえ、自立しなければいけませんから。でも、これは“ゴール”というより、“スタート”ですね。
究極のゴールは、各病院が患者さんから信頼され、その地域でなくてはならない存在になるということでしょうか…。でも、これは私の話すべきことではないか(笑)。
渡辺 では、田中さんご自身の夢は?
田中室長 夢ですか…!? 第2の人生を送ること(笑)
渡辺 まだまだ先の話じゃないですか!
田中室長 あとは、施設にとって本当に役に立つデータを病院に提供できればと常に考えています。「レントゲン件数の統計をとりたいんだけれど、簡単にできないか」とか、病院から要望を受けることもあります。なかなかEVEのように簡単な操作というわけにはいかないので、データマットを整備したりと、さらに使いやすいシステムをめざしています。日々カイゼン、ですね。
渡辺 昨年の社会保険医学会で弊社のよしかわが社保病院の疾病別コスト分析について発表させていただきましたが、グループ病院で疾病別コストベンチマークを行ったのも日本初でしたよね。現状でも“先を行く”感がありますが、さらにカイゼンなんですね!
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広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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