GHCブログ

2007年09月01日

GHC師匠●マーティー・マイケル

途上国では町全体の医療プロジェクト 部族の長に気に入られて3日間のセレモニー!

 今回は、広尾の某レストランにて優雅にランチを取りながらのインタビューとなりました。お相手はGHCの頼れる親方、マーティー・マイケルです。前日に日本に着いたばかりで、睡眠を取る暇もなく朝7時からミーティングをこなし…と、ちょっとお疲れの様子でしたが、笑いあり涙ありのグローバルな話を語ってくれました。  ちなみに会話はもちろんすべて英語で行われ、当日の雰囲気を出すために「英語バージョンも!」と思いましたが、私の力量では到底無理でしたので、みなさまは頭の中で英語に変換しながら読み進めていってください。

渡辺 まずは今までの経歴をざっと教えてください。 マーティー 大学はマサチューセッツ工科大学(MIT)で、専攻はエンジニアリング…。 渡辺 大学は特待生なのよね? 当時マーティーの父親がフォード社に勤めていて、その奨学プログラムで…。どんなプログラムでしたっけ? マーティー フォードで働く職員の子どものうち、年に1人だけ、大学の授業料を会社で全てもってくれるというプログラムがあったんだ。 渡辺 すごいね! マーティー すごくラッキーだったんだよ(笑)。で、MITを卒業後、スタンフォードでMBAを取得し、ブーズアレン社に入って約20年間在籍していました。 渡辺 ブーズアレンは、世界各地に支社のある戦略系のコンサルティング会社ね。 マーティー その後、APM社(医療コンサルティングでは当時米国で最大)で2年間ほど、それからフリーになって…。ブーズアレン社の頃からいろいろな国に行ったよ。 渡辺 たとえば? マーティー ナイジェリア、パキスタン、クウェート、サウジアラビア、レバノン、インド、オーストラリア、香港、シンガポール、マレーシア、ブラジル、カナダ…、あともちろんUSAも。 渡辺 マーティーは中近東とアジアが好きなの。 マーティー ナイジェリアが一番危険だった。ジャングルに囲まれているような感じで、いつもガンを持たされていた。 渡辺 ほ~。そういうところではどういうプログラムを行うの? マーティー 場所によっていろいろだけれど、病院やクリニックを建てるとか、途上国では公衆衛生的なプロジェクトを行っていた。その町全体の医療を考えるようなプロジェクト。 渡辺 へぇ…。ところで、メイヨークリニックとの付き合いはいつ頃から? マーティー まだ若いコンサルタントの頃で、ブーズアレン5年目くらいの頃かな…。最初は先輩のコンサルタントに連れられていって、それからAPM時代、フリー時代と20~25のプログラムを行った。顧問になってから25年くらいになるね。

マーティ師匠

渡辺 今まで行った国のなかで、ライフスタイルも含めて一番難しかった国は? マーティー ナイジェリア! 内紛があったりとすごく危険だったし、医者のオフィスも窓のない土間のようなところで…。どの国も文化は違って、日本とアメリカだって当然「違うな」と感じるんだけれど、ナイジェリアの場合は単に「違う」というのではなく、まるで何百年も遡ったような感じだった。多くの人々が“spirits”を信じていたり…。  ナイジェリアでは7、8の部落にまたがる公衆衛生のプログラムを行っていたのだけれど、それらの部落を取りまとめるチーフのような人がいて、その人にすごく気に入られたんだよ。それで、アメリカに戻るときには3日間のセレモニーを私1人のために開いてくれた。 渡辺 3日間も!? 本当に気に入られていたんだね。娘を紹介されたりした?(笑) マーティー もちろん(笑)。まず言われたのが、「どの娘がいいか…?」と(笑)。ジャングルの中にある、すごく強いspiritsが宿っているという特別な場所にも連れて行ってもらった。そこは誰でも行ける場所ではなかったらしいけれど。あと、そこの部族の伝統で、顔の皮膚を薄くカットして、地位とかを示すというのがあって、それも勧められたけれど、「いやいや、アメリカ人なので…」と必死で断って絵の具で許してもらった(笑)。 渡辺 (笑)。すごい体験! 何年いたの? マーティー 2年間。今でも手紙を送ってくれる。  他の国では、たとえばサウジアラビアもすごくて、王子が競って病院を建てていた。収入の10%は寄付されていたけれど、どれもきらびやかな豪華な病院。建物の細部に至るまですべてが「とにかく最高のものを…!」というオーダーで、床や壁は大理石、手すりやドアノブはゴールドといった感じ。 渡辺 うわ~っ。ちなみにそういう病院はどのくらいあるの? マーティー 300くらいかな。 渡辺 えっ。国が規制したりはしないの? マーティー 当時はなかったけれど、今はやっぱり規制するようにはなったみたい。 渡辺 へぇ…。それにしてもマーティは、デンジャラスな場所が好きなのね。 マーティー そういうわけではなくて、新しい人に会ったり、新しい場所に行くのが好きなんだよ。ただそれだけ。いろいろな国に行くと、他の国と比べられるからすごく面白い。

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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。