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2007年09月27日

DPC評価分科会、コーディングについてヒアリング

 円滑導入から安定的な運営へ――。DPC関連病院の数が拡大し、制度の整備が求められているなか、診療報酬調査専門組織DPC評価分科会では、医療機関からのヒアリング調査が行われています。  今日の会合では、「診断群分類の決定方法のあり方」をテーマに8病院に対してヒアリングを実施。  今回のヒアリング理由は以下のいずれかです。

①主要な診断群分類について、1日当たりの包括範囲出来高点数平均が全体の平均に比べて著しく低い ⇒・脳梗塞症例で、包括点数と出来高換算点数との差が15,000点以上 ⇒・化学療法あり症例で、1日あたり薬剤点数の平均が全国平均に比べて1,000点以上低い ②主な診断群分類で、平均在院日数が全体平均より著しく短い ⇒心筋梗塞症例で、平均在院日数が12日以下 ③特定の診断群分類で症例数の変化が大きい ⇒・敗血症をコーディングした症例の全体に占める割合の増加率がDPC導入以前に比べて1%以上増加 ⇒・播種性血管内凝固症候群(DIC)をコーディングした症例の全体に占める割合がDPC導入以前に比べて0.5%以上増加 ④手術実施症例で、実施した手術の診療科と最も医療資源を投入した傷病名の診療科が異なる症例が多い ⇒・処置料であるものを、手術料として、DPCツリーで「手術あり」とコーディングした症例の割合が3%以上、20症例以上 ⇒・「水晶体再建術」を施行した症例のうち、MDC02以外の診断群分類でコーディングされた症例の占める割合が10%以上

各病院、まず上記のような結果になった理由を説明し、それに対して分科会の委員が質問を行いました。共通して焦点となったのは、「院内に診断基準があるのか?」ということ。さらに、「その診断基準はどのようなエビデンスからか?」「診断基準を各医師が守っているか?」。  厳しい質問が投げられる一方で、「そもそも学会が提唱している診断基準自体に問題がある場合も…」との指摘もありました。  また、在院日数が平均に比べて著しく低いことについて、「日本の病院医療の問題の一つが、在院日数がまだ長いということ。全体から外れているからといって悪いとは一概に言えない」と、突出しているから悪いというわけではなく、逆に先進的な医療を行っている可能性についても指摘されました。


広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。