GHCブログ

2008年04月04日

「モチベーションとコミュニケーションは比例する」

週末に雨が降りましたが、まだ桜が綺麗ですね。GHCのオフィスがある広尾界隈にも近所の公園など、まだ桜が満開に咲いていて、得した気分になります。

 さて本日は月に一度の全体ミーティングでした。朝からいつも同様にメンバー内での情報共有と勉強会をこなし、夕方、ゲストを招いてレクチャーを行いました。今回のゲストは、株式会社ハーティスト代表取締役の小俣弘幸さん。かつては某航空会社に勤務されていたのこと。



 従来から、顧客の命を扱うことやパイロット・医師が指揮者となりチームでサービスを提供することなど、医療界と航空業界は似ていると言われます。特に近年、医療界では安全工学の部分で「航空業界に学ぼう」という話をよく耳にします。  こうしたなか、同社が行っているのは、「医療における“つながり”をデザインする」こと。小俣さん曰く、「医療事故が起こる背景には、コミュニケーションエラーがある」。そこで同社では、病院スタッフのコミュニケーション能力を上げることで、リスクマネジメントにつなげるというサポートを行っています。  航空業界には、クルー・リソース・マネジメント(CRM)という安全哲学があります。顧客・クルー・飛行機を安全に目的地まで運ぶために、リソース(人、モノ、情報など)をいかにマネジメントするかという考え方です。これを医療界に当てはめて、同社が新たに体系立てたのが「メディカル・リソース・マネジメント(MRM)」。

MRMの概念図

 小俣さんがこの仕事を始めた当初、まず驚いたのが「ES(職員満足)がひどい」ということだったそうです。 「まったく異なる業界にいた素人だからこそ見えることがあると思った。医者・看護師さんたちはいまだに3K、5K、10Kだなんて言われて、きつい仕事を強いられている。 でも、ESがなければ、CS(顧客満足)を実現できるわけがない」(小俣さん)

 これまでにMRMを導入するにあたり、さまざまな病院を見てきたなかで小俣さんが見つけた法則の1つが、「モチベーションとコミュニケーションは比例する」ということ。スタッフ間でコミュニケーションが取れている病院は、個人のモチベーションも高い。逆に、コミュニケーションが取れていない病院ではモチベーションも低い。そして逆もまた然り。モチベーションが低い場合、コミュニケーションもうまくいっていないとのこと。

「弊社では、ESを起点にしてリスクマネジメントのサポートを行っています。CS・ES・OS(組織満足)が満たされて初めてSS(社会的満足)が実現できる。そのカギとなるのが、やはり人です。私たちは“協働のコミュニケーション”の実現をめざしています」(小俣さん)

 そういえば前職で、さまざまな病院を取材させていただいていた頃、「いいな」と思う病院に共通しているのが、職員間の壁が低く、職員が気軽に患者さんに声をかけていることでした。実際の医療の中身まではわかりませんでしたが、コミュニケーションという点では小俣さんのおっしゃっていたことと、通ずるものがあるかもしれません。



 そんな貴重なお話を聞かせていただいた後、皆で夕食を食べに近所のレストラン「Dinette(http://www.dinette.jp/)」へ。ここ、わんこOKのレストランなんです。なので、渡辺の愛娘ぽんちゃんもディナーをいただき(サラダを残して、お肉だけ食べていましたが!)、自由気ままに店内を歩いていました。夕食には小俣さんのほか、3人のゲストも参加してくださり、和気藹々と歓談が繰り広げられました。

濱野のスイーツを狙ってます!

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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。