2008年12月19日
JA長野厚生連の病院間ベンチマークの試み
昨日は、アルプスの山々に囲まれた町・長野に行っていました。東京に比べてやはりひんやりしていますが、豊かな自然のせいでしょうか。空気が澄んでいるのを感じます。
長野訪問の目的は、JA長野厚生連の7病院合同で行う「DPC勉強会」にお邪魔させていただくこと。JA長野厚生連病院では、お互いにデータをオープンにして、病院間で施設名を明らかにした形でベンチマークをやっていこうという構想をお持ちです。そして今回は、改めてDPCについて勉強をしようということで、まず佐久総合病院診療部長の西澤延宏先生より「DPCの現状と調整係数」についてレクチャーがあり、続いてGHCよしかわより佐久総合病院、小諸厚生総合病院、安曇野総合病院の3病院の実データを使って行った分析の結果を紹介させていただきました。
最後の意見交換で多く挙がったのが、分析結果をどうやって改善につなげるかということ。プレゼンのなかでよしかわは「道具(分析ツール)を持っていることと、使うことは別」ということのほか、「分析することと、分析結果を活かすことは別」とも話をしました。この「分析結果を活かす」という点で、やはりどの病院さんも試行錯誤されていらっしゃるようです。
また、Dファイルのチェックについても話題に上がりました。佐久総合病院では保険請求を行う前に、「EVE」を利用して退院患者のD比較をされているそうです。コーディングの段階で医事課と診療情報管理課によるダブルチェックをされている同院でも、「DPCコードの振り間違い、選択漏れが平均5件ほどみつかる」(診療情報管理課・須田さん)とのことでした。保険請求前にチェックを行うことで、そうした請求漏れ等を防いでいるそうです。
勉強会の最後は、西澤先生から締めのお言葉。「わずか3病院で比べてもいろいろと見えてきます。厚生連病院同士で見ていけば、お互いに影響は大きいでしょう。今後、体制を整えていきたいと思います」という今後に向けた力強いメッセージで締めくくられました。
広報部 |
|
事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
|