2009年01月14日
看護のベンチマークができないか?――佐久総合病院・西澤先生
西澤延宏先生●佐久総合病院診療部長、DPC対策委員長本ブログ、2度目のご登場の西澤先生。セミナー会場などで今年は何度かばったりとお会いする機会があり、「またか~!」とおっしゃいつつも笑顔を見せてくださる、非常に気さくな先生です。
今回は、先日のJA長野厚生連病院の合同「
DPC勉強会」の場でお会いしました。西澤先生は、施設名を公開してベンチマークを行おうという「長野県厚生連ベンチマーク事業」の仕掛け人のお一人です。そこで、ベンチマーク事業の行方も含めて、先生の最近の関心事項について話をうかがいました。ただし、お酒を飲みながらですが…(でも話はまじめです)。
――またお会いしましたね(笑)
もう聞くことないだろ?(笑)
――いえいえ、そう言わずに…。今回は厚生連ベンチマークのお話などを聞きたいなと思っています。ほか、何か新たな課題はありますか?
EVEを使い始めたころは、DPCデータを用いて分析を行うことが楽しくて楽しくて、もう何時間でも飽きなかったけれど、今はさらに関心が広がっています。一番の関心は、看護の標準化、ベンチマークができないかということです。たとえばDPCコード別に看護師の仕事量を把握する方法がないか、現在、検討中です。でも、難しい。
これからのDPCで大事なのは看護。医師と事務職だけで対応するDPCには限界を感じています。特にウチ(佐久総合病院)は、看護師がとにかく元気な病院なので。それに、患者さんの視点に立てば、どういういい看護を提供するかということが一番大切。そのために、看護を数値化して、標準化することが非常に重要だと考えています。
――すでに取り組みを始めているんですか?
たとえば、術前の睡眠導入剤の投与や浣腸、剃毛など、院内で看護職を中心にプロジェクトチームをつくって、検討を進めています。ただ、数値化するときにどんなデータを使うか、どうやったらできるか…、まだ模索中です。
――院内の取り組みはさらに一歩進んでいる感じですね。では、長野厚生連病院間で始めつつあるベンチマーク事業はいかがでしょうか?
各病院にとってこれからすべきことは、診療情報管理体制を強化すること、標準化を進めること、原価計算を含めた経営管理体制を整えること、そしてベンチマーク体制を整備すること。こうやって厚生連病院で集まるのは今回がもう3、4回目です。まだ全病院がデータをオープンにして、お互いにベンチマークを行うという段階にまではいっていませんが、今回、3病院のデータをもとにベンチマークを行っただけでもいろいろなことが見えてきました。今後はさらにベンチマークを行える体制を整えていきたいです。
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