GHCブログ

2009年03月23日

日経新聞の朝刊で取り上げられました!

すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、昨日22日の本経済新聞の朝刊医療面(25面)に「がん治療データ 病院同士で比較」という記事が掲載されていました。

「がんの治療を専門とする病院同士が治療法などを比較しあう試みが始まった」という一文で始まるこの記事、2007年の夏から始まったCQI研究会(Cancer Quality Initiative)の取り組みを紹介したものです。

さまざまな病院さんからデータを預かり、ベンチマーク分析を実施するなかで、「社会問題化しているがん領域で、何か社会に貢献できることがあるのではないか?」と考え、竜先生にCQIの基となる構想をご相談したのが2年半ほど前。その後、竜先生のフットワークの軽さと強力なリーダーシップ、そして他施設とのネットワークの下、とんとん拍子にことは進み、有志のがん専門病院間で診療内容をベンチマーク比較しようというCQIの設立に至りました。現在では、千葉県がんセンターのほか、岩手県立中央病院、栃木県立がんセンター、神奈川県立がんセンター、愛知県がんセンター、四国がんセンターの6つのがん専門病院が参加。そして日経に取り上げられるまでになりました!

第1回目の会合のときこそ、病院名を伏せての比較でしたが、現在ではそれぞれの病院名をオープンにした上で、結果を公開し、各結果に対する率直なコメント、説明が行われています。そして何より、CQIでの結果を現場にフィードバックし、それぞれの病院さんが確実に改善を進めています。

同じがん専門病院とはいっても、それぞれに異なる地域特性があるかもしれません。だからこそ、すべてが同じ医療でなければいけないというわけでもありません。ただ、「なぜ、違うのか?」を考えることには意味があるはずです。 CQIのような輪がもっと広がっていけば、日本の医療はさらに良い方向に進んでいくのではないでしょうか。


ちなみに、全世界中からがん医療関係者が集うASCO(米国臨床主要学会)の最終日前日の6月1日に、ASCO会場近くのレセプションルームでサテライトシンポジウムを行います。ASCOの内容のハイライトのほか、千葉県がんセンターの竜センター長よりCQIの活動報告もお話いただきますので、もしASCOにご参加予定の方はぜひお立ち寄りください。 /asco.php

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。