GHCブログ

2013年06月28日

中央社会保険医療協議会 総会が開催されました ~「在宅医療について(その3)」を議論~

 6月26日、中央社会保険医療協議会 総会(以下、中医協)が開催されました。 今回の中医協では、 ・臨床検査の保険適用について ・先進医療会議の検討結果の報告について ・平成24年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成25年度調査)の調査票案について(歯科医師等による周術期等の口腔機能の管理) ・在宅医療について(その3) が、議題となりました。 130626中医協総会  今回の中医協総会では、「在宅医療について(その3)」のフリートーキングが行われ、「在宅医療の提供状況」と「自宅以外に対する在宅医療の提供について」議論が行われました。  事務局から、昨年実施した診療報酬改定結果検証部会が行った調査結果を示しながら今回の議題に関する説明がありました。在宅医療を担う医療機関の増加とともに、在宅療養支援診療所(以下在支診)/在宅療養支援病院の担当する患者数が増えている点を報告。一方で、機能強化型在支診/病で、緊急時の入院が出来なかったことが複数回ある医療機関が一定程度ある点と看取りなどの実績も少ないという調査結果も報告されました。  診療側委員からは「2025年問題のことを考えても在宅医療は大事であり、我々はそれを推進してきている。これからも、どんどん広げていくという方向で取り組んでいきたい」、「機能強化型の在支診/病は、昨年の診療報酬改定で導入されたばかりであり、調査を行った時期には、まだ十分な成果が出ていなかったことが予想されるので、もう少し時間をかけて長期的な視点で評価していくべき」との意見が出されました。 在宅療養支援診療所・病院の届出の推移 出典:第244回 中央社会保険医療協議会総会(6月26日開催)  厚労省配布資料「総-4」P7より http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000003565e-att/2r985200000356av.pdf  また、医療機関と連携型の機能強化型在支診/病で、緊急時の入院が少ないという調査結果に関しては、診療側委員から「連携型の機能強化型在支診/病っといっても、地域の医療機関と連携が取れていないのではないか」という指摘が。支払側委員からも「在支診/病の届出が各地域で増加しているが、在支診/病が各地域でどの程度必要かという点については、都道府県が作成する医療計画でも書かれていないため、把握できていない現状があるのではないか」と問題提起したうえで、「在宅医療を提供する在支診/病の施設基準をどうしていくかという部分も考えていくべきだ」と提唱されました。  森田朗会長・学習院大学教授は、「在宅医療については、他にも議論があるので、本日出された意見を事務局で取りまとめをし、引き続き、次回以降も議論・検討していく」と議論を締めくくりました。  総会では、この他、「平成24年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成25年度調査)の調査票案(歯科医師等による周術期等の口腔機能の管理)」について、牛丸聡検証委員長・早稲田大学政治経済学術院教授より「次期診療報酬改定には、間に合うように調査を行いたい」と状況について報告がありました。  次回の中医協総会の開催は未定。詳細が決まり次第、厚生労働省のホームページで確認することができます。 中央社会保険医療協議会 総会 (第244回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000003565e.html

広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。