2009年06月05日
Dr.NemoのASCOレポート vol.3
GHCメンバーの1人、Dr.Nemoがお届けするASCOレポートの第3弾です。
【31/May/2009 Day3】■大腸がん Abs#LBA4
<mFOLFOX6 vs mFOLFOX6+ベバシズマブ>
NSABP C-08試験
mFOLFOX6(FOLFOX6.5)は、日本でも行なわれている外来FOLFOXのレジメンですので、興味の大きい試験です。
アバスチンを加えることによってどれだけ予後が改善されるか?というNSABPの試験で、すでに予後改善度が高いとの結論が出てはいるのですが、その追跡試験の中間報告でした。
Hazard Ratio = 0.89, P=0.15で、ある程度の有意差があってアバスチンを加えたほうが有利だ、との結果です。
薬価を考えても十分なパフォーマンスであり、NCCNのガイドラインでも推奨されるレジメンとして上がってきています。
入院レジメンであるFOLFOX4にアバスチンを加えた場合との差(FOLFOX4がやや有効)を考えると、どちらの選択が患者にとってベストか、ベターか、考えねばならないことはまだありますが、アバスチンの地位が確立されたことは有意義なことだと思います。
■骨髄腫Myeloma Abs#8516
<VelCD法の効果試験(ドイツ)>
VelCD:ベルケード+シクロホスファミド+デキサメタゾン
骨髄腫の救世主、ベルケード(Bortezomib)のコンビネーション・セラピーに関する試験です。
日本ではまだ臨床試験中のベルケイドですが、世界ではサリドマイドとともにMyelomaには最も使われるようになったのではないでしょうか。
この組合せ、思ったよりも効果が高く出ており、インパクトは上々に評価されておりました。
ヤンセンには日本の承認に向けてがんばってほしいところです。
■肉種
個人的には今年大注目のSarcomaです。Day2-3にかけて新薬が10ほど出されており、世界的にも注目度は大きい分野です。
どのアブストを、ということではないのですが、趨勢として、注目ですよ!とのご紹介です。
わたしもはじめて聞くような薬品がぽろぽろでてて驚きです。
※この記事は速報であり、のちに改訂を加える場合もございます
広報部 |
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