2009年08月05日
自民党・民主党の医療関連マニフェスト
8月18日公示、30日投票の第45回衆議院議員総選挙に向けて、各党のマニフェストが出揃いましたね。せっかくなので、それぞれの党の医療分野に関する政策をチェックしてみようと思います。
今回は、自民党と民主党を。どちらの政党も、医師数の増加、救急・産科・小児医療の再建、大学病院の整備、診療報酬の増加、がん・肝炎対策といったキーワードは共通しています。
「日本を守る、責任力。」をキャッチにしている自民党は、「安心」「活力」「責任」の順で、大きく3つに分けて政策を示しています。そして医療関連の項目は、「安心な国民生活の構築」と題して、「安心」のなかでも真っ先に掲げています。
以下、抜粋です↓
1.安心な国民生活の構築
○国民の安心・安全のための社会保障制度の確立
⇒社会保障番号・カードを、2011年度中を目途に導入
社会保障制度を真の国民の立場に立って検討する場として「社会保障制度改革国民会議(仮称)の設置に向けた法整備を進める
○税制抜本改革
⇒消費税を含む税制の抜本改革について、平成23年度までに必要な税制上の措置を講じ、経済状況の好転後遅延なく実施。これにより、「中福祉・中負担」の社会保障制度を構築する
○医療基盤整備・医療体制の安心確保
⇒救急医療や産科・小児科・へき地医療の担い手である勤務医を確保
医師数を増やすとともに、思い切った補正予算を通じ、地域医療の再生や災害に強い病院づくりを
大学病院の医療体制を整備し、医師偏在の解消に向けた臨床研修医制度とする
社会保険病院・厚生年金病院については、地域医療の確保の観点から必要な病院機能を維持するよう対応
診療報酬は、救急や産科をはじめとする地域医療を確保するために、来年度プラス改定を行う
○高齢者医療制度等の見直し
⇒75歳を過ぎたサラリーマンの方は、引き続き支える側として現役の制度に加入し続けられるようにするなど、年齢のみによる区分を見直す
公費負担の拡大に取り組むなど、現行の枠組みを維持しながらよりよい制度への抜本的な改善・見直し
○健康で安心できる国民生活の確保
■難病対策、肝炎対策、がん対策の充実
⇒難病:助成の対象(現在45疾患)に緊要性の高い疾患(11疾患その他)を追加
肝炎:「肝炎対策基本法」を制定
がん:検診、予防ワクチン、放射線療法や化学療法、緩和ケア等のがん医療の充実、均てん化
■医薬品・医療機器の安全・安心
⇒がん・小児等の未承認薬の開発を12か月から6か月に短縮
新型インフルエンザワクチンの開発・生産体制の強化や総合的なワクチン政策一方、「政権交代」をど~んと打ち出している民主党は、①ムダづかい、②子育て・教育、③年金・医療、④地域主権、⑤雇用・経済の順で政策を提示しています。
医療関連の項目は以下のとおりです。
抜粋↓
○医療崩壊を食い止め、国民に質の高い医療サービスを提供する:所要額9000億円程度
⇒社会保障費2200億円の削減方針は撤回。医師・看護師・その他の医療従事者の増員に努める医療機関の診療報酬(入院)を増額
医師養成数を1.5倍に
国立大学付属病院などを再建するため、病院運営交付金を従来水準へ回復
救急、産科、小児、外科等の医療提供体制を再建するため、地域医療計画を抜本的に見直し
妊婦、患者、医療者が安心して出産、治療に臨めるように無過失補償制度を全分野に広げて公的制度として設立
○新型インフルエンザ等への万全の対応、がん・肝炎対策の拡充:所要額3000億円程度
⇒がん検診受診率を引き上げる。化学療法専門医・放射線治療専門医・病理医などを養成
高額療養費制度に関し、治療が長期にわたる患者の負担軽減を図る
肝炎患者のインターフェロン治療の自己負担額の上限を月額1万円に。—–
広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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