2013年07月29日
DPC評価分科会開催 「DPC/ PDPS 傷病名コーディングガイドver.1.0」を公表
26日(金)、
第5回 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会が開催されました。
今回の議題は下記の3点です。
1.2012年度特別調査(ヒアリング調査・アンケート調査)の結果報告(案)
2.「DPC/PDPSコーディングガイド」(案)
3.DPC/PDPSの対象病院と準備病院の募集(案)
「
2012年度の特別調査の結果報告(案)」と「
DPC/PDPSの対象病院と準備病院の募集(案)」については、同分科会にて承認され、中央社会保険医療協議会総会に報告することになりました。「
DPC/PDPS 傷病名コーディングガイドver.1.0(以下、「コーディングガイド」)」に関しては、今回の意見をもとにさらに内容をブラッシュアップするとのこと。
「
コーディングガイド」は、次回診療報酬改定での導入をめざしていますが、厚労省事務局から、11月~12月までに最終案がまとまらない場合は、「
次回改定に導入するのは難しい」とのコメントがありました。
今回の資料は下記からご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000037a48.html
2012年度特別調査(ヒアリング・アンケート調査)は、2014年度診療報酬改定に向けて適切なコーディングを行う体制を検討するために、実際の医療現場におけるコーディングの現状や、「
コーディングガイド」に対する医療現場の意見収集のために実施。
ヒアリング調査では、DPC/PDPSの適切なコーディングに向けて先進的な取り組みを行っている5医療機関を選定し、アンケート調査では、他の医療機関とコーディングの傾向が著しく異なる医療機関(128件)を選定しています。
調査を行った医療機関からは「
DPCコーディングにおいては「医師」、「診療情報管理部門」、「診療報酬請求部門(医事課等)」が中心的に関わるものと考えられるが、役割分担の明確化や意思疎通を行う機会を十分設ける等、医療機関全体として協力しあう体制を構築すること」「
特にコーディングの最終的な決定者である医師が、ICD(国際疾病分類)を含め、DPC/PDPS について理解を深めること」「
「適切なコーディングに関する委員会」を頻回に開催し、より適切なコーディングを議論する場として有効に活用すること」「
コーディングガイドにより、具体的な事例も含め、DPCコーディングの基本的な考え方が示されること」「
標準病名マスターの整備等も含め、適切なコーディングに柔軟に対応できる電子カルテ、請求システム等を整備すること」といった意見が収集されました。
こうした結果に対し、複数の委員から「
医師がDPCをよく理解していない場合があるので医学教育レベルで医師の教育が必要」といった意見が出されています。
また、今回「
コーディングガイド」の内容に関しても議論。
藤森研司委員(北海道大学病院地域医療指導医支援センター長)は 「「
180040手術・処置などの合併症」は非常に概念が広いので、もう少し整理していかなければならない」と発言。
また、
小山信彌分科会会長(東邦大学医学部特任教授分科会会長委員)は、DPC制度を理解していない医療関係者がいるため、「
コーディングガイド」に「
コーディングがDPC制度にどのような影響を及ぼすかの解説を掲載すべき」といった主旨の意見を述べ、「
自分たちのやったことが足跡になって次の改定に影響することを周知していくことは重要」とコメントしました。
合わせて「
DPC/PDPSの対象病院と準備病院の募集」は、次回改定に対応した準備病院の募集期間を
2012年9月1日から9月30日までとすることとし合意を得られました。
今回議論の中心となった「
コーディングガイド」に関しては、弊社が毎月発行しているマンスリーレポート(vol.77)2013年6月号(
/service/report)で、「
DPC/PDPSコーディングマニュアル」を特集しています。「
050130 心不全」「
040130 呼吸不全」「
180040 手術・処置等の合併症」「
130100 播種性血管内凝固症候群」「
症状、徴候および異常臨床所見・異常検査等で他に分類されないもの(Rコード)」について、実際の診療内容と比較して、医療資源を最も投入した傷病名の選択が妥当であるか否かをDPCデータを用い、現状分析しています。
同記事のなかで、
藤森委員が指摘した「
180040手術・処置などの合併症」に関しても言及。「
約75%の症例が何らかの手術を実施し、中でも人工透析のシャントに関係する手術が多い(図参照)。当該診断群は、様々な疾患が含まれ手術も多様であるため“医療資源を最も投入した傷病名”が適当であるか、個別での検証が必要」と考察しています。
図「180040 手術・処置等の合併症」で実施されている手術
そのほかのDPCコードに関しても弊社のコンサルタントが独自の視点から分析・考察しているので、ぜひご一読ください!
【参考資料】
平成25年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000037a48.html
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