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2010年12月27日

ジェネリック、「頼み方がわからない」――沢井製薬・患者アンケート

後発医薬品メーカーである沢井製薬が、一般の患者さんと薬剤師を対象とした、ジェネリック医薬品に対する意識調査の結果をこのほど公表しました。

これは、過去3ヶ月以内に医療機関で薬を処方・調剤してもらった30~60代の男女400人と、全国の薬剤師300人を対象にインターネット上で行ったアンケート調査です。ここでは、患者さんに対する調査結果の一部を紹介します。

ジェネリック医薬品の認知率は高く、テレビ番組やテレビCM、病院や薬局で貼ってあるポスターの影響で98.5%の患者さんが「知っている」と回答していました。

また、ジェネリック医薬品について知っている特徴を尋ねた設問では、「新薬と同じ主成分・同等の効き目」があることは76.8%、「新薬の特許期間満了後に発売される薬」は72.5%、「薬価は新薬の2~7割である」は67.8%と多くの人が「知っている」と回答した一方、「患者さん個人の自己負担額の軽減につながる(薬代が安くなる)」(51.0%)、「国全体の医療費節減につながる」(33.5%)はそれぞれ半数、3分の1程度に留まっていました。


Q.ジェネリック医薬品には次のような特徴があります。知っている特徴は? ジェネリック医薬品の特徴


ただ、国の医療費増大の問題について、「とても危機感を感じる」「少し危機感を感じる」と答えている人の合計は85.5%を占め、大多数の決して無関心ではないことがわかります。

一方、患者さんがジェネリックについて最も知りたがっている情報は、「いくらくらい安くなるのか」(55.3%)で、患者さん自身が支払う負担額に対する関心が最も高いことが浮き彫りになりました。他は、「どんな病気の薬で発売されているのか」(49.8%)、「自分が飲んでいる薬と同じ成分があるのか」(44.0%)も、関心の高い項目でした。

さらに、これまでに医師や薬剤師に対して「ジェネリック医薬品を処方・調剤してほしい」と頼んだことがある人は全体の25.3%。頼んで実際に処方・調剤してもらった人は18.3%でした。

逆に、ジェネリック医薬品の処方・調剤を頼まない理由は、「医師や薬剤師から、特に何も言われないから」が41.8%で最も多く、そのほか、「自分の疾患に対応するジェネリック医薬品があるかわからないから」(31.4%)、「病院でジェネリック医薬品を頼むタイミングがわからないから」(25.8%)、「何と言って頼めばいいのかわからないから」(25.1%)など、頼み方がわからないという回答が多くなっていました。

4人に1人は「頼んだことがある」というのは、思っていたよりも多いなと感じましたが、今後、他の先進諸国並みにジェネリック医薬品を普及させるには、患者さん任せにするのではなく、医師や薬剤師から働きかけることが必要ですね。

ちなみに、薬剤師を対象にしたアンケートでは、ジェネリック医薬品の積極的活用を進めていると回答した人が、昨年(2009年10月)の24.5%から37.3%に増えていました。


沢井製薬株式会社 ニュースリリース  http://www.sawai.co.jp/press/2010/pdf/20101221.pdf




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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。