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2011年08月01日

医療機関群、医師の研修機能などを有する医療密度の高い医療機関を1グループに

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本日、全国町村議員会館(東京都千代田区)で、第5回DPC評価分科会が開催されました。



今回は、同一の基礎係数が設定される、医療機関群の議論が、大きく前進しました。 前回の議論で、小児医療を担う病院を1つの医療機関群として設定することは、その数が6病院とあまりにも少ないためなくなりました。 そこで、今回は「1グループとして設定できるのでは」と考えられていた、医師研修機能などを担っている医療機関を分析調査した結果の発表とともにその方向性が示されました。 結論としては、医師研修機能を担うなど、医療密度の高い、医療機関をグルーピングし、具体的な調査・検討をすすめて良いかを中医協に報告することが本日の分科会で決定しました。 医療機関群における、本日の議論とこれまでの議論をまとめると、医療機関群は下記の3分類になる可能性が出てきました。

1 大学病院本院群 2 大学病院本院以外の医療密度の高い病院群 3 1と2以外の医療機関群

2の医療密度をはかる「具体的な要件のイメージ」としては、「たたき台」とされたうえで、 1医師密度・診療密度の要件 ? 大学病院本院80施設を参考に設定(具体的には今後検討) 2一定の機能や実績の要件:以下のいずれかを満たす医療機関 ? 一定以上の医師研修の実施(具体的な要件は今後検討) ? 一定以上の高度な医療技術の実施(具体的な要件は今後検討) ? 一定以上の重症患者に対する診療の実施(具体的な要件は今後検討) と厚労省担当官から提案されました。 ただし、「大学病院本院と上記で検討する大学病院本院以外の医療機関群との関係については、今後の検討過程で整理し、最終的に別々の医療機関群とするか、それとも両者を合わせた医療機関群とするかを合わせて検討していくこと」も述べられました。


なお、医師密度と患者重症度などについての追加調査・分析詳細についても厚労省担当官から資料ともに解説されました。 (調査結果http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001kwdt-att/2r9852000001kwms.pdf) こうした分析調査を踏まえて、「診療密度(1日あたり包括範囲出来高点数)の高い医療機関と医師密度との関係には一定の相関があり、その背景要因として、これらの医療機関が担っている医師に対する研修、高度な医療技術の実施、重症患者に対する診療、といった要素が関わっていると考えられるのではないか」との結論に至ったようです。

この結論を受けて、「これを導入したことによって医師の取り合いが起こるのではないか」といった意見が委員からあがりましたが、小山信彌分科会会長(東邦大学医療センター大森病院心臓血管外科部長)から「そうならないようにグループ分けする要件を設定していく」といった主旨のコメントがありました。

参考資料:厚生労働省ホームページ 「平成23年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第」 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001kwdt.html


「病院らしんばん」コラム 更新中! http://www.byouin-rashinban.com/

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。