2011年09月22日
機能評価係数2の議論スタート!! 地域シェアを評価する仕組みの導入を検討
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http://ghc-j.com/seminar/osaka.php台風15号が東京都内を直撃していた9月21日、
第7回DPC評価分科会が開催されました。
冒頭、
小山信彌(東邦大学医療センター大森病院心臓血管外科部長)分科会会長は、「
今日は台風が接近しているので…」と話し、予定開始時刻より少し早めにスタート。
今回、主に議論した内容は、
機能評価係数2についてでした。
基礎係数や医療機関群においても議論すべき課題をまだ残していますが、前回同分科会で決定した内容で今後、議論を進めていくことが中医協総会でも合意を得られたため、
機能評価係数2の議論に移っていくこととなったようです。
DPC評価分科会会場風景来年度の改定に向けて
機能評価係数2に関して決定しなければならない項目は、
1、現行の6項目(データ提出指数、効率性指数、複雑性指数、カバー率指数、地域医療指数、救急医療係数)に関する見直し
2、追加導入を検討する項目
の2点。
機能評価係数2の24年度改定イメージ図1点目については、6項目のうち効率性指数、複雑性指数、カバー率指数の3項目については、現行のまま導入していくことが決定しました。
そのほかの地域医療指数、救急医療係数、データ提出指数の3点については、厚労省が提示した資料をもとにさまざまな意見が出ました。
まず、地域医療指数については
金田道弘委員(社会医療法人緑壮会理事長兼金田病院長)から「
中小規模の病院を評価するには地域シェアをみていくべきではないか」といった主旨のコメントがありました。これを受けて、
小山分科会会長から、「
地域シェアを地域医療指数の評価項目にくわえる妥当性はどうか」といった内容の質問が各委員へ投げかけられました。
それに対して、
松田晋哉分科会会長代理(産業医科大学医学部公衆衛生学教授)から「
これについて議論するための資料は提供できます。昨年からDPCデータに郵便番号情報も加わったため、そこから分析することが可能」といった主旨の回答がありました。
そのほかの各委員からも大きな異論はなかったため、今後の
松田分科会会長代理から提出された分析結果を通して、地域シェアを地域医療指数の評価項目に追加する妥当性を検討していくこととなりました。
続いて、救急医療係数については、「
救急については体制を評価してほしい」(
美原盤委員・財団法人脳血管研究所附属美原記念病院院長)といった意見や、「
地域によって救急の内容が違う。地域と周りとの関係で地域医療の質は変わってきてしまう」(
河野陽一・千葉大学大学院医学研究院 小児病態学教授)といったコメントがあがっていました。
こうした意見を受けて
小山分科会会長は、「
救急医療についてはこれまでかなり手厚い評価をしてきた」と述べ、それでも現場の医療従事者に向けて実施したアンケート結果をもとに、現状の評価に満足している医療機関が20パーセントにも満たないことを指摘し、「
救急医療の現場との乖離を埋める策を出してほしい」と各委員に呼びかけ、さらに議論を深めていくこととなりました。
また、データ提出指数については、「
データの正確性についてオーディットの評価も含めてやっていくべき」(
池田俊也委員・国際医療福祉大学薬学部薬学科教授)といった意見などがあり、引き続き議論していくこととなりました。
一方、「
追加導入を検討する項目」については、「
多くの専門病院はそれに特化したことによって、質の高い医療を提供できているのだと思う。こうした専門病院のあり方をなんらかのかたちで評価できないか」(
美原委員・財団法人脳血管研究所附属美原記念病院院長)といった発言があったほか、医療の質に関する分析の実施・データ公開をしている医療機関や、日本医療機能評価機構の認定を受けている医療機関を評価するのはどうか、などの多様な意見がありました。
なお、日本医療機能評価機構の認定への評価については、厚労省担当官から、「
公的機関ではない、日本医療機能評価機構の認定を受けている病院を診療報酬で評価するのは難しい。現時点では見送らせてほしい」といった主旨の内容の発言がありました。これに対して、各委員納得した様子で反論などはありませんでした。
今回の議論内容を踏まえ、各指数を検討するうえで必要となる分析を実施し、その資料をもとにさらに具体的な内容をつめていくこととなりました。
なお、同分科会終了後、記者ブリーフィングの際に平成22年度の厚労省からのDPCデータの公開の時期について質問したところ「
遅くなって申し訳ない」というお詫びとともに「
先月末に集計が終わったところなので、まだいつとは断言できないが、年内は堅い」とのことでした。
参考:厚労省ホームページ
「平成23年度第7回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001pbfb.html—–
広報部 |
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