2011年10月14日
DPC評価分科会 地域医療指数に新たに地域医療への貢献の定量的評価の導入検討
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http://ghc-j.com/seminar/osaka.php10月14日、DPC評価分科会が厚労省の会議室で開催されました。
冒頭、
小山信彌分科会会長(東邦大学医療センター大森病院心臓血管外科部長)は会議室の蒸し暑さについてふれ、暑い中で「
熱い議論をさわやかに」と委員に呼びかけ、本日の議論がスタートしました。
汗をかくほど蒸し暑い会議室でDPC分科会が開催されました
厚労省担当官から前回の議論内容について説明があった後、本日の議題である、「
機能評価係数Ⅱの具体的項目について」と「
医療機関群の具体的設定について」へとうつっていきました。
機能評価係数Ⅱについては、
松田晋哉委員(産業医科大学医学部公衆衛生学教授)の患者の地域シェアを検討する住所分析をもとにした定量的評価の導入が提案されました。
定量的な評価指数とは、厚労省の資料によると、「
地域で発生する患者に対する各病院のシェアを中心に、退院患者調査データを活用した地域医療への貢献の定量的評価」とのこと。
それとともに現時点の具体的な項目の検討案として下記の
表が提示されました。
表 地域医療指数の24年改定後のイメージなお、新設が検討されている定量評価については、小児医療の特異性が考慮され、小児医療と小児医療以外と分けて評価する方向で委員からの合意が得られました。
また、体制評価として位置づけられている、7つの評価項目(脳卒中地域連携、がん地域連携、地域がん登録、救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療)の中で、前回までの議論のなかで「削除してもいいのではないか」という意見があった、「
地域がん登録」と「
災害時における医療」についても検討されました。
金田道弘委員(社会医療法人緑壮会理事長兼金田病院長)から、地域がん登録について自病院を例にあげ、「
医師不足の地域でも(地域がん登録を取得し)使命感をもってやっている」といった主張や「
ぜひ残してほしい」といった意見があがりそのまま残す方向となりました。
また、「
災害時における医療」については「
災害拠点病院も評価項目に加えてほしい」、「
先般の災害で大変活躍した」などといった意見が挙がり、こちらも引き続き評価項目として残すこととなりました。
一方、医療機関群の議論については、争点となったのは大学病院本院以外の高診療密度病院群(仮称)の要件について。
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※ 大学病院本院以外の高診療密度病院群(仮称)の要件
(以下のA及びBの両方を満たす病院)
A 医師密度・診療密度の要件
? 大学病院本院80施設を参考に設定(具体的には今後検討)
B 一定の機能や実績の要件:以下のいずれかを満たす医療機関
? 一定以上の医師研修の実施(具体的な要件は今後検討)
? 一定以上の高度な医療技術の実施(具体的な要件は今後検討)
? 一定以上の重症患者に対する診療の実施(具体的な要件は今後検討)
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これについては委員からさまざまな意見や発言がありました。
例えば、厚労省が「具体的な要件設定に関する今後の対応(案)」として提案したいくつかの評価要件のなかの
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B-2 高度な医療技術の実施:
? [手術1件あたりの外保連手術指数]
外保連試案の「技術度指数」で手術を重みづけし、手術1件あたりの平均技術度指数を計算
? [全患者に占める全身麻酔の患者比率]^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
については、「
外科系の医師の多くが懸念することだと思うが、手術時に全症例を全身麻酔にしてしまうといったことも起こりうるのではないか」といった意見がありました。
また、医師の数を評価項目に入れることによって「
医師の争奪戦」が起こることを懸念する委員はやはり多かったです。
そのほか、
金田委員からは「
地方の病院は大病院に研修医が行ってしまうと、医師を派遣してくれないケースが多いため、医師数を評価するなら、大病院の場合、派遣機能もセットで評価するべき」といった主旨の内容の意見があがりました。
これについては、記者ブリーフィングのなかで、厚労省担当官は、「
医師の派遣機能を評価することは無理」と回答していました。
こういった議論が重ねられましたが、結論にはいたらず、次回以降、具体的な事例をもとに厚労省が分析した結果を踏まえ、さらに議論を深めていく方向となりました。
参考資料:厚労省ホームページ
「平成23年度第8回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001rhls.html—–
広報部 |
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