2011年11月08日
DPC評価分科会 医療機関群分けは3グループに!!
11月7日、
DPC評価分科会が厚労省で開催されました。
今回の目玉は、なんといっても半年以上の時間をかけて議論してきた、医療機関群のグループ分けを「
3通り」として、中医協へ中間報告を行うことが決定したことでしょう。
共通の基礎係数が設定される、3通りの医療機関群は、以下の通り。
・大学病院本院群
・大学病院本院以外の高診療密度病院群
・その他の急性期病院群高診療密度病院群の要件については、以下の
すべての条件を満たす病院とされています。
■高診療密度病院群の要件■
診療密度
医師研修の実施
高度な医療技術の実施
重症患者に対する診療の実施
※ 基準値は最終的に使用するデータベースの確定を得て、大学病院本院
80施設を参考に設定
前回までは上記の要件のほかに、「
医師密度」も「
高診療密度病院群の要件」として検討されていましたが、今回発表された案では、「
病床当たり医師配置(医師密度)を要件化することで、医師獲得競争が惹起される」ことが懸念され、廃止されました。
そのほかの要件についてはより具体的な提案がなされました。
・診療密度に関する具体案
1日当たり包括範囲出来高平均点数(患者数補正後)
・医師研修の実施要件評価の具体案
一定以上の許可病床1床あたりの臨床研修医師数(施設単独の判断では採用できない臨床研修医に限定し、免許取得後 2年目まで;基幹型施設と協力型施設の施設類型に応じて補正)
・高度な医療技術の実施評価の具体案
一定以上の手術1件あたりの外保連手術指数(協力医師数補正後)
さらに、一定以上のDPC算定病床当たりの同指数(協力医師数補正後)、及び、一定以上の手術実施件数、をすべて満たす
・重症患者に対する診療の実施評価の具体案
一定以上の複雑性指数(重症DPC補正後)
複雑性指数は DPC毎の1入院あたり包括範囲出来高平均点数の多寡を反映する指標であることから、医師配置を前提とするような重症患者を重点的に評価するため、検査や薬剤等の診療密度(1日当たり出来高点数)がより高く、かつ、より長期に及ぶ加療(在院日数が長い)が必要な患者(DPC)を重点的に評価するような補正(※)を実施。
※具体的には、全DPCデータの平均在院日数より長い平均在院日数を持つDPCで、かつ、1日あたり平均出来高点数が全DPCデータの平均値より高いDPCに限定して(それ以外のDPCは0で補正して)算出。
図 具体的な要件案また、機能評価係数2について、「
診療情報活用の評価」など新たな指標の導入が検討されていましたが、今回は見送られることとなりました。
なお、昨日、待ちに待った2010年度の厚労省データが発表されました!
早速、GHCでは、ITレンジャーたちが最新データを「
病院ダッシュボード」にプログラミング中です。
更新が完了次第、ご報告いたします。
新たな分析指標となる可能性を秘めた「
施設概要表」も公開され、これについても今後経営分析指標の1つとして活用していく予定ですのでご期待ください!
参考資料:厚労省「平成23年度第9回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001u23a.html今回ブログに使用した資料は
「医療機関群の具体的設定について(2)/医療機関群の具体的な要件について(2)資料 D-2-1(下記)」のP3になります
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001u23a-att/2r9852000001u27t.pdf—–
広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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