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2011年11月30日

DPC評価分科会 地域医療指数は現行7項目から10項目の評価へ

11月30日、DPC評価分科会(会長=小山信彌・東邦大学医学部外科学講座教授)が厚労省で開催されました。

厚労省でのDPC評価分科会風景




まず、同一の基礎係数が導入される医療機関群については、 1 大学病院本院群 2 高診療密度病院群(仮称) 3 それ以外の急性期病院群 の3群になることが決定しました。

このなかの高診療密度病院群(仮称)の要件については、下記の4要件。 1一定以上の診療密度 2一定以上の医師研修の実施 3一定以上の高度な医療技術の実施 4一定以上の重症患者に対する診療の実施

なお、基本的には、上記の4要件をすべて満たした病院が高診療密度病院群(仮称)としてグループ分けされますが、特定機能病院(大学病院本院以外)については、その機能の特性が配慮され、2の要件をのぞいた3要件を満たす病院となりました。





これらについて小山会長から各委員へ意見が求められましたが、異論なく合意を得られました。 こうして、これまで膨大な時間を費やし丁寧に議論が行われてきた、医療機関群のグループ分けに関する具体的な内容がほぼ決定しました。

続いて、「機能評価係数Ⅱ」のなかの地域医療指数についても議論されました。

なお、「機能評価係数Ⅱ」とは平成22年度改定から導入された、データ提出係数、効率性係数、複雑性係数、カバー率係数、地域医療係数、救急医療係数の6項目から成る評価指標です。

そのなかの地域医療指数については、現行の7項目(1脳卒中地域連携、2がん地域連携、3地域がん登録、4救急医療、5災害時における医療、6へき地の医療、7周産期医療)の見直しと、定量的評価の導入が検討されています。 見直しが検討されている7項目については、厚労省担当官から資料とともにそれぞれの項目の見直し内容について提案がなされました。

今回の見直しのポイントは、実績評価と新たな評価の導入です。 まず、実績評価の導入が検討されている項目は、1脳卒中地域連携、2がん地域連携、3地域がん登録、4救急医療の4つ。また、新たに導入が検討されている評価は、がん診療連携拠点病院や災害拠点病院の認可を受けている病院、24時間t-PA体制、EMIS (広域災害・救急医療情報システム)への参加をしている病院など()。





このなかの地域がん登録については、現行の1件以上の登録の有無の評価から、「当該医療機関を退院した患者であって医療資源病名が悪性腫瘍に関連する病名(例:胃の悪性腫瘍等)である者(医療機関の属する都道府県から入院したものに限る)の数と地域がん登録件数(医療機関の属する都道府県に登録したもの)の比で評価を行う」といった提案に対し、「県外の患者さんを差別し、診療するようになる事態は避けなければならない」といった主旨の意見があがりました。 これらについては、次回以降、さらに議論を深めていくこととなりました。

最後にこうした地域医療の体制について、今後グループ分けされる、医療機関群ごとに設定してはどうかという提案が厚労省からありました。それについての細かい設定なども今後議論していくこととなりました。


参考資料:厚労省ホームページ 平成23年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001wkia.html 今回ブログに使用した資料は 「医療機関群の具体的な要件について(3)」のP2 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001wkia-att/2r9852000001wkpy.pdf 「平成24年改定に向けた機能評価係数Ⅱの見直しについて(3)」のP8 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001wkia-att/2r9852000001wloz.pdf になります。

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広報部
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