GHCブログ

2012年07月20日

中医協 支払側、診療側委員双方とも入院基本料、看護配置ベースの評価に疑問

本日も前回に引き続き、18日に開催された、中央社会医療保険協議会 総会(以下、中医協)での議論の様子をお伝えいたします。 18日の中医協では、「基本診療料」に関する意見書を1号側(支払側)委員と2号側(診療側)委員が、厚労省に提出。 1号側(支払側)意見 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f1b4-att/2r9852000002f314.pdf 2号側(診療側)意見 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f1b4-att/2r9852000002f30x.pdf この意見書に関してさまざまな論点があるなかで、今回は「入院基本料」について議論することとなりました。 1号側(支払側)委員である、白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「双方の入院基本料については、今の看護配置をベースとする、診療報酬点数のつけ方は少し改善すべきではないかというところが一致をしている」と述べ、「そこで何を基準に点数づけをしていくべきか。我々は患者さんの医療の必要度に応じて点数をつけていくべきだと思う」といった主旨の内容を主張。 これに対して、2号側(診療側)委員から「入院基本料は看護配置だけで決めるのはおかしい。おかしいのだとしたら入院基本料に何が入っているかをもう少し明らかにすべき」と賛同する意見があがりました。 さらに、診療側委員である嘉山孝正委員(独立行政法人国立がん研究センター理事長)から、「中医協で我々2号側(診療側)委員がずっと訴えてきたことなんですが、例えば7対1のような外形基準で医療費を決めると、お金がそちら(人材を確保するため)に流れる可能性がある。看護必要度に関しても、なんで看護必要度なのかなと思っていた。本当は医療必要度じゃないかと。かといって、医者数で外形基準を決めると、そんなに医療が必要ではないのに医者だけがいるというかたちになりかねない」と指摘。「入院基本料は、患者さん中心で、患者さんの「医療必要度」を基本に考え、今後検討していくべき」と明言。最後に森田会長が、「議論は緩やかであるが同じ方を向いている。また次回議論を続けていってほしい」とまとめました。 なお、GHCでは、毎年日本看護管理学会で看護必要度データとDPCデータを用いた 看護の質に関するベンチマーク分析をもとにした研究を発表しています。 今年も8月23日に札幌で開催される同学会でインフォメーション・エクスチェンジに参加。こうした看護必要度に関する研究を通じて、診療報酬体系における看護評価についての提言を続けています! 参考資料:中央社会保険医療協議会 総会(第228回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f1gj.html 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 (第159回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f1b4.html

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。