2012年08月21日
「DPC導入の影響評価に関する調査」に関するワーキンググループを設立
21日、
DPC評価分科会が厚生労働省(厚労省)で開催されました。
厚労省の講堂で開催
本日は、中央社会保険医療協議会(中医協)に提案する「
基礎係数・機能評価係数2の次回改定対応に係る基本方針と今後の検討課題について(案)」が示され、同分科会委員で承認されました。
同案では、これまで議論が重ねられてきた医療機関群のあり方については、医療機関群1群(大学病院本院)及び2群(1群に準じる病院)は変更せず、3群に関しては、病床規模や診療特性などの医療提供体制において非常に多様な施設が含まれているため、今後の実績を踏まえ、基礎係数の設定のあり方やさらに細かくグループ分けをしていくべきかなどを検討していくこととなりました。
また、現行の2群の要件である、「
高度な医療技術」という名称を「
医療資源必要度の高い技術」と変更する案も示されました。
変更案を示した理由は、同要件が「
必要とされる医療資源量の大きい技術を念頭においたもの」であり、現在の名称で示すように、技術の難易度が反映されたものではないため、誤解を招きやすいという指摘があったためです。
この「
医療資源必要度の高い技術」は、現行の外保連手術指数についての評価を基本としつつ、以下の点が明確化されることとなりました。
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1、実施された手術のうち、外保連手術指数との結び付けが不可能と判断された手術については、下表の通り、全体に占める割合が少なく殆ど影響がないと考えられることから、評価の対象外とする(現行の考え方)。
表
2、外保連手術指数の集計においては、様式1に記載された手術のうち、複数の記載がある場合については、外保連手術指数が最も高い手術の指数に基づき評価する。
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そのほか、機能評価係数2の現行6項目による評価体系は変更せず、新規評価項目の追加については、引き続き検討することとなりました。
中長期的な課題としては、小規模病院や特定の診療科に特化した専門病院などの取扱いなどを含めた、DPC/PDPS対象病院のあり方の検討があがっていました。
同案の詳細は下記の資料をご確認ください。
基礎係数・機能評価係数2の次回改定対応に係る基本方針と 今後の検討課題について (案)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002hs9l-att/2r9852000002hsgp.pdf
そのほか、「
平成22年度・23年度DPC導入の影響評価に関する、一次集計結果(退院患者調査・再入院調査)」が公表されました。
まず、厚労省担当官が同調査結果の概要を説明。その後、同調査結果をより有用なデータにするためにも、同分科会の委員を中心にワーキンググループを設立し、データの加工や分析切り口の検討など実施し、それを基に同分科会で議論していってはどうかと厚労省から提案されました。
この意見に、同分科会委員は承諾。
ワーキンググループのメンバーには、
池田俊也委員(国際医療福祉大学薬学部薬学科教授)と
緒方裕光(国立保健医療科学院 研究情報支援研究センター長)、
松田晋哉(産業医科大学医学部公衆衛生学教授)、
藤森研司(北海道大学病院地域医療指導医支援センター長)が推薦され、各委員、承諾。
松田委員と
藤森委員については遠方に住んでいるため、
池田委員と
緒方委員がワーキングループの音頭を取っていくこととなりました。
なお、同調査結果は平成24年内を目処に最終案をまとめる予定。
参考資料
厚生労働省ホームページ「平成24年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC科会 議事次第」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002hs9l.html
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