2013年11月08日
中医協総会で医療実態調査報告、これを元に改定率の議論へ
11月6日、中医協総会が開催され2014年度診療報酬改定の改定率を決めるための基礎資料にもなる「第19回医療経済実態調査」の報告がありました。
「医療経済実態調査」は、病院、一般診療所、歯科診療所、保険薬局における医業経営等の実態を明らかにし、社会保険診療報酬に関する基礎資料を整備することを目的として、実施。今回の調査の調査対象の時期は、平成24年度事業と平成23年度事業の2期間について、それぞれの通年での収支状況をみました。
調査概要として、「国立病院や自治体などの公立病院の損益状況は赤字だが微増している。医療法人の損益状況は横ばい。一般病院(全体)での損益状況は、微増している」という報告が事務局(厚生労働省)よりありました。
出典:第255回中央社会保険医療協議会 総会(11月6日開催)
厚労省配布資料「総-2」P1 より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000028612.pdf
次回の改定率に関する意見は総会では出ませんでしたが、
今後は、診療側と支払側が11月下旬目途に意見を出し、それらを中医協総会で議論し、診療報酬の改定率に関して意見を取りまとめ、厚生労働大臣に進言するという流れになります。いよいよ次期診療報酬改定率に関する実質的な議論がスタートする手前まで来ている状況です。
また、同日議論があった「
費用対効果評価専門部会からの中間的な整理」では、これまで議論されてきた「QALY(Quality Adjusted Life Years:質調整生存年)」についての報告がありましたが、依然、制度の基本的な考え方や諸外国の事例整理といった内容となっていて、議論は遅々として進んでいない印象です。
次回の中医協総会は事務局より「11月中旬開催予定」と事務局より報告がありました。詳しくは厚生労働省のホームページでご確認ください。
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会 (第255回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000028460.html
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