2013年01月21日
足利赤十字病院 鷲見圭司事務部長にインタビュー!! vol.2
今回も、前回に引き続き、
足利赤十字病院の
鷲見圭司事務部長にGHCマネジャー
本橋大樹が同病院で経営カイゼンを成功させていくための秘訣についてインタビューした様子をお伝えいたします。
■リーダーシップをとるには嫌なことも言う覚悟が必要
本橋 院内改革を主導していくうえで必要な資質はなんでしょうか。
鷲見 経営を改善していくためには、
新しいことをやり、悪いところは徹底的につぶしていく覚悟が必要です。そのためには、時には部下を批判することも言わなければなりません。職位が上がれば上がるほど、良いことがばかりではなく嫌われるようなことも言わなければならないのです。私には「10褒めて、1けなす」ことができません。むしろ、「
10けなして、1褒める」くらいです。そうしたら嫌われてしまう場合もありますが、部下を指導していくためにはそれができないと結果を出せないと考えています。
本橋 マネジメントする立場の人間は良いことばかりではなく、厳しいことを言わなければならないのですね。叱られても正しいことを言われているからこそ納得し、ついてきてくれるのだと思います。
鷲見 私は、間違ったことは言わないよう常に意識をしてきました。でも本当はね、自分があれこれと口を挟まなくても、病院がまわるようになってくれることが理想的。だから、それまでは、嫌われても良いから厳しく指導していこうと考えています。
■薬剤師から事務部長への転身。「出すぎる杭」は打たれない
本橋 鷲見事務部長は、薬剤部で薬剤師をされていたとお聞きしていますが、どのような経緯で経営戦略に関わるようになったのでしょうか。
鷲見 薬剤部に在籍していた頃、事務部長から事務部で薬の購入など事務的な業務に携わってほしいと言われ、異動になりました。当初は、薬剤部との仕事の仕方が異なることに驚きました。事務部のスタッフは、自分で仕事のペースをつくっていたのです。しかしながら、薬剤師は、患者が目の前にいるため、自分で仕事のペースをつくることはできませんから。
入退院にかかわっていたスタッフは、月末月初は夜遅くまで残業するのですが、月中はスローペースで仕事をしていました。そこで、そうした仕事の効率の悪さを指摘し、均一のペースで業務を行うことを提案しました。
本橋 時間外労働となり、余計な人件費もかかるため、業務の平準化を行うことは非常に重要であると思います。
鷲見 そうなのです。だから自分では正しいことを言っていると考えていましたが、事務部のスタッフからは本当に嫌われました。今思えば、他部門からきて自分でもよく言ったなと思います。でも言い続けているとね、「そうかな」って周りも思うようになってくるのです。
本橋 その頃からご自身の信念を貫き、正しいと思うことを発言しつづけられていたのですね。
鷲見 「出る杭は打たれる」って言うけどね、出すぎちゃえば案外打たれないのです(笑)。それに、当時は私のように上に物を言う人が少なかったため、院長からは評価していただいたと思っています。
■ すべての救急車の受け入れをめざして
本橋 今後足利赤十字病院がめざす病院についてお話しいただけますか。
鷲見 今後はさらに
救命部門を充実させ、24時間、患者を断ることなく受け入れられるような院内・院外の体制を整えていきたいと考えています。現在は、救急で運ばれてくる患者をお断りしている場合もありますから、そうしたケースをなくすことが目標。そうすれば、自ずと一般病棟も埋まり、在院日数の短縮にもつながるはずです。超急性期病院として、まだまだ課題は多いですが、
足利市の地域医療の中核を担う病院としての自覚を持って、さらに質の高い医療を提供していきたいと考えています。
本橋 お忙しいところ、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
鷲見事務部長と本橋
※足利赤十字病院の取り組みは以下の実績紹介にも掲載しております。
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広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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