2013年02月01日
名古屋第一赤十字病院 小林陽一郎院長にインタビュー!! vol.2
本日は、先週の金曜日に掲載いたしました(
/2755.html)名古屋第一赤十字病院
小林陽一郎院長にマネジャー
鈴木啓介と代表取締役社長
Sachiko WATANABEが、同院における人材活用のポイントや経営戦略に関する取り組みついてインタビューした様子をお伝えいたします。
現状での経営課題
鈴木 弊社のコンサルティングサービスを導入されて院内で何か変化はありましたか。
小林 診療科ミーティングに若い医師が参加するようになりました。しかもただ参加するだけではなく皆真剣に話しを聞き、意見を言うようになったことに驚いています。
経営戦略に対する院内の意識が明らかに変わってきました。
渡辺 ありがとうございます。現状の課題はどういったことがあるでしょうか。
小林 最も大きな課題は、看護スタッフが不足していることです。名古屋市内はどの病院も看護師が不足していると聞いています。そのような背景から、許可ベッド数の全ベッドを稼働することが困難な状況になってきています。今より数多くの救急搬送の患者を受け入れるためにも、看護師を採用して、余剰ベッドをうまく活用できないかと考えています。
渡辺 貴院ほどの大規模病院で看護師が不足しているのでしたら、東海地区全体で看護師が集まらないのではありませんか。
小林 そうだと思います。病床稼動率を上げていくためにも看護師の増員は不可欠。それが我々の来年度のキーポイントです。また同時に、今後は
職員が働きやすい環境を整備していく必要があります。
鈴木 医療スタッフの充実などを通して、どのような医療の提供をめざしていきたいのでしょうか。
小林 当院の手術件数は年々増加しており、昨年は
7,000件を突破しました。効率性も以前、分析していただいたデータを参考に、ぎりぎりまで上げています。しかし、現在の設備では、これ以上手術件数を伸ばすことは難しいと考えています。今後は、手術室を増やすことも視野に入れ、対策を検討していく予定です。手術への需要はあるため、増室する投資は十分担保できると考えています。
手術を多く受け入れることは、急性期病院としてあるべき姿だと考えていますから、手術件数をさらに増やしていくことこそが我々の進むべき道です。
渡辺 手術を増件するということでしたが、麻酔科の医師数は足りているのでしょうか。
小林 当院では、外科の医師が安心して手術に臨めるようにするためにも麻酔は全て麻酔科管理です。現在、麻酔科医師は確保できていますが、さらに増やしていきたいと考えています。麻酔科は女性医師が多いため、時短勤務にも対応していくためにも人数を確保していなければなりません。
人材活用の視点から見たチーム医療の在り方
鈴木 適材適所に人材を配置するという人材の活用という点では、看護部長を副院長に据えて、ベッドコントロールをしていると伺っています。看護部長が副院長になる等の積極的な人材活用の取り組みは、今後のスタンダードになっていくのではないでしょうか。
小林 そうです。看護部長が副院長になることによって、ベッドコントロールもしっかりと管理できますし、看護師を募集する際にも、
看護部長が副院長だというメッセージ性は非常に強いです。
鈴木 「赤十字病院」は、国内外でのボランティア活動などを通して知名度が高く患者を集めるブランド力があります。それが人材活用に影響を及ぼしている側面はありますか。
小林 それが影響しているかは定かではありませんが、ありがたいことに医師はたくさん集まってくれています。後期研修医もしっかり残ってくれており、
病院活性化の原動力になっています。
鈴木 医師数を確保することは医療の質を担保していくうえでも大切だと思います。
小林 病院の利益を上げることも大事だけれど、
医療の質をいかに上げていくのかを考えていくことも大変重要だと考えています。そのためにも
人材活用とチーム医療の強化は欠かせません。現在は大部分が院内処方ですが、院外処方にシフトしていこうと考えています。これは、薬剤師のマンパワーを病棟で活用し、薬剤師の業務の一旦を担っている看護師業務の軽減を図り、本来の業務に専念できる環境を整えたいからです。これは看護師のみならず医師の業務量の軽減にもつながっていきますし、今後はさらに
医療秘書等他職種のスタッフを積極的に活用していく予定です。
鈴木 お忙しい中、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
小林院長と渡辺、鈴木
※名古屋第一赤十字病院の取り組みは以下の実績紹介にも掲載しております。
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広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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