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2014年06月25日

次の改定では慢性期も? 入院医療調査の骨格固まる-今年度は看護必要度見直しの影響など把握へ

 中央社会保険医療協議会(中医協)は25日総会を開き、2016年度の診療報酬改定をにらみ15年度にかけて実施する入院医療関連の計8通りの調査の骨格を固めました。このうち年度内に実施するのは、7対1入院基本料の算定要件のうち、入院患者の重症度判定の方法を見直し「重症度、医療・看護必要度」を導入したことによる影響など6通りの調査で、急性期以外では療養病棟や障害者病棟、特殊疾患病棟の長期入院の実態なども把握します。 2014.6.25ブログ 中医協総会 年度内にはこのほか、従来の「総合入院体制加算」を同加算1と2に再編した影響や、新設の「地域包括ケア病棟」を退院した患者の行き先などの調査も行います。  一方、15年度には特定集中治療室(ICU)、ハイケアユニット(HCU)に入院する患者の状態を調査します。このほか、7対1と10対1入院基本料で長期入院(90日超)患者の「特定除外制度」を廃止したことによる影響は、14、15年度に2段階で実施します。  厚労省のスケジュールによると、14年度調査は11-12月に実施して年明けに集計し、中医協総会に速報を報告するのは15年4月です。15年度調査は同年6-7月に実施するという流れで、早ければ9月にも14、15年度調査の速報が出そろいます。中医協では、16年度の診療報酬改定に向けた議論をそれ以降、本格化させる見通しです。  療養病棟の長期入院に関する調査は、本来は療養病棟で受け入れ可能な患者が、障害者病棟や特殊疾患病棟などに入院していないかどうかなどを把握するのが狙いで、厚労省では、介護施設の入居者の状態も合わせて調査したい考えです。
総合入院体制加算1「厳しい」けど「予断なし」、厚労省
 調査の骨格は、診療報酬調査専門組織の入院医療の調査・評価等分科会が今月18日に固めたものです。療養病棟の長期入院の調査が加わったことから、この日の会合では分科会の委員から、「次(の診療報酬改定で)は急性期だけでなく慢性期にも入っていく」(社会医療法人財団董仙会・神野正博理事長)といった声が上がっていました。  総合入院体制加算1は「全身麻酔による手術を年800件以上実施」「化学療法を年4000件以上実施」などが要件で、厚労省では精神科を含めて「救急搬送の最後の砦」となるような病院の算定を想定しています。  同省の担当者は分科会の会合で、「(加算1の要件は)かなり厳しい」とする一方、「(16年度改定の方向性は)現時点では全く決まっていない」「予断はない」などとも強調していて、一連の調査結果を踏まえて中医協での議論につなげる方針です。 中央社会保険医療協議会 総会「入院医療等の調査・評価分科会の今後の検討について」(2014.6.25)

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。