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2013年12月11日

次回改定の具体案が記された『中間とりまとめ』(案)、大筋了承

9日(月)、第11回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(以下DPC評価分科会)が開催され、中医協総会に提出するDPC評価分科会での議論内容をまとめた、『中間とりまとめ』(案)が厚労省事務局から提案され、大筋が了承されました! 『中間とりまとめ』(案)は、DPC関連の次回診療報酬改定内容がほぼ網羅されているうえにかなり具体的に書かれています! ぜひご一読ください。 厚労省配布資料 「平成26 年改定に向けたDPC 制度(DPC/PDPS)の対応について 検討結果(中間とりまとめ)(案)」(全32 ページ) http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031700.pdf なお、DPC評価分科会の今後のスケジュールは、13日(金)の中医協総会にて、『中間とりまとめ』(案)が提案され、内容が議論されます。総会での議論内容を踏まえ、最終案が18日(水)に開かれるDPC評価分科会にてまとめられる予定。 今回の『中間とりまとめ』(案)のポイントは、基礎係数に関する変更点が、「外保連試案(第8.2 版)」を使うという点だけだったことと、機能評価係数Ⅱの詳細な変更内容が明確化されたこと。 その機能評価係数Ⅱの改定の概要は下記になります。 12m11d fig1 出典:平成25年度第11回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(12月9日開催) 厚労省配布資料 「平成26 年改定に向けたDPC 制度(DPC/PDPS)の対応について 検討結果(中間とりまとめ)(案)」P5より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031700.pdf なかでも特に、現・データ提出指数(保険診療指数と名称が変更される予定)は、より精度の高いデータが求められます。様式1の親・子様式、EFファイル、様式4、Dファイルの整合性が取れていることなどが求められ、精度が低いデータに関しては厳しく減算される予定。図に減算対象となる具体的な内容が記されておりますので、同資料を参考に自病院のDPCデータの整合性などをチェックしておいた方が良いでしょう。 12m11d fig2_1 図 出典:平成25年度第11回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(12月9日開催) 厚労省配布資料 「平成26 年改定に向けたDPC 制度(DPC/PDPS)の対応について 検討結果(中間とりまとめ)(案)」P15より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031700.pdf 後発医薬品指数に関しては、入院医療で使用する全医薬品が対象となることが明記されました。資料によるとDPC対象病院と準備病院の後発医薬品の平均使用割合は36.9% とのこと。同指数の使用割合における目標値(上限)は60%に設定されているので、目標値の半分強しか達成できていないのが現状ですが、係数化されることで一気に導入が進みそうです。 なお、「持参薬」は次回改定から、下記のとおり入院契機疾患の治療薬は持参してはならない、という制限が設けられます。 12m11d fig3 出典:平成25年度第11回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(12月9日開催) 厚労省配布資料 「平成26 年改定に向けたDPC 制度(DPC/PDPS)の対応について 検討結果(中間とりまとめ)(案)」P24より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031700.pdf これに対して、「持病の持参薬はOKか」との質問が複数の委員からあがり、厚労省事務局が了承。ところが、DPC評価分科会後の記者ブリーフィングでは、この点に関して厚労省事務局は、「もう少し厳しくしたかった」といった感想を述べていましたので、引き続き、「持参薬」の改定内容に関してはその動向を注意しておいたほうが良いでしょう。 また、「コーディングテキスト」もアップデートされて公開されました。次回改定以降、「適切なコーディングに関する委員会」で活用することが求められています。不適切事例なども載っていますので、DPCコーディングにかかわる方はぜひ読んでおきましょう。 適切な傷病名コーディングの推進について(案) http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031702.pdf 【参考資料】 平成25年度第11回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000031697.html

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。