2013年11月28日
DPC評価分科会 再入院のルールを大きく変更!!
昨日(27日)、
診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(以下DPC評価分科会)が厚生労働省にて開催されました。今回の議題は、「
機能評価係数Ⅱの見直し」、「
算定ルール等の見直し」、「
退院患者調査の見直し」についての3つでした。
今回のDPC評価分科会の議論の注目ポイントは、算定ルール等の見直しの中の
○再入院のルール変更
○持参薬への対応
の2点です。
算定ルール等の見直しでは、「
再入院は、現行の3日以内から、“7日以内”にすること。
化学療法を実施する症例については、再入院ルールの適用を除外する」という
大きなルールの変更がありました。持参薬については、がんの予定入院患者の抗がん剤内服薬など、入院目的に関する内服薬を事前に外来で処方し患者に持参させ、入院中に使用してはいけないということが決まりました。
■新たな評価指数の導入
機能評価指数Ⅱでは、
新たに追加する項目、後発医薬品の使用割合による評価指数の名称は、「後発医薬品指数」に変更になる見込みです。
具体的な評価方法については、DPC評価分科会で行うのではなく、中医協総会の議論の中で決めることになる見込み。議論の中で、
小山 信彌・DPC評価分科会長(東邦大学医学部特任教授)からも「
金額ではなく、数量」である点が強調されました。
※詳しい計算方法は、下図の赤字の部分を参照。
出典:平成25年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(11月27日開催)
厚労省配布資料「診調組D-1別紙」P3より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030584.pdf
■再入院のルールが変更に
算定ルールの等の見直し中では、再入院のルールについて大きな変更がありました。
同じ診療科で再入院し、前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院時の「入院の契機となった傷病名」の DPC 上2桁コードが一致するものについて、「一連」と見なすことを決定。そのうえで、
再入院の期間は、現行の3日以内から、“7日以内”とすることが決まりました。再入院ルールが厳しくする内容になりましたね。一方で、これまでは再入院までの期間も入院期間とされていましたが、今回の変更により入院期間には含まれなくなります。
また、化学療法を実施する症例については、は薬剤料が DPC 包括対象であることから、再入院ルールの適用を「7日」に延ばすことで薬剤費が適切に償還されない事例も多く発生すると考えられることから、再入院ルールの適用を除外し配慮することが決まりました。
出典:平成25年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(11月27日開催)
厚労省配布資料「診調組D-2参考」P1より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030589.pdf
■入院時の持参薬について
持参薬については、がんの治療の予定入院患者に対する内服の抗がん剤や制吐薬など、
入院することがあらかじめ決まっている患者に対し、入院中に使用する薬剤を外来で事前に処方し、患者に持参させ入院中に使用してはならないことが決まりました。まずは様式1に記載された病名でチェックされますが、今後はレセプト情報と活用してチェックされることも検討されています。注意が必要ですね。
この他、27日のDPC評価分科会では、先月の第8回DPC評価分科会にて提案され、検討課題のあった「
退院患者調査の見直し(案)」が、再度提出されました。この中の
【入退院情報の介護の施設類型関する記載】の部分は、「まずは、退院部分を細かく調べて、体制が出来てから、入院部分という段階を踏んで導入していくのがいい」との意見が委員より出され、
「(6)入院経路」は、『入所型の介護施設・福祉施設等を一括りとする』こと、
「(11)退院先」については、提案通りの『11の項目に細分化する』 こととなりました。
出典:平成25年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(11月27日開催)
厚労省配布資料「診調組D-3」P3より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030589.pdf
次回のDPC評価分科会は、12月上旬に開催予定です。
12月中には、DPC評価分科会での議論を中医協総会に報告される予定とのことです。
【参考資料】
平成25年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000030581.html
広報部 |
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