GHCブログ

2012年11月22日

『健康都市デザイン』主催の鼎談を開催!「医療の質の情報公開」こそが病院のブランディングにつながる

ボジョレーヌーヴォー解禁パーティーが開催された11月15日、渡辺(GHC代表取締役社長)は、『健康都市デザイン』編集部が主催した鼎談に参加しました。 『健康都市デザイン』とは、健康都市実現に向けて、国内外の最新情報や自治体の動向などさまざまな取り組みを紹介している、NPO法人 健康都市活動支援機構が出版している機関紙です。 鼎談風景 同鼎談は、渡辺のほか、城西大学 経営学部マネジメント総合学科 教授の伊関友伸氏、医療福祉環境研究会 ファシリティーアドバイザーの岩堀幸司氏が招かれ、「地域連携と病院経営~超高齢社会を乗り切るための医療のかたち~」をテーマに開催されました。 伊関氏は、夕張市の医療再生アドバイザーとして夕張医療センター設立に携わってきたほか、数々の地域医療再生を手掛けてきた方。また、岩堀氏は、病院の建築設計の観点から、病院のブランディングや業務の効率化などを行ってきた1級建築士の方です。 同鼎談のなかで、伊関氏は、「社会福祉の分野に国がもっとお金を投じる必要がある。しかし診療報酬は急性期医療に手厚く、国民ニーズとミスマッチを起こしている」と指摘。今後は高齢者医療を支える病院を増やし、国と自治体、病院が協力し、地域医療を支えていく必要性があることを話されていました。 伊関氏 また、岩堀氏は、これまで建築設計やブランディングを実施してきた病院での事例をもとに、「病院のブランディングには、病院関係者が情報収集やスキルアップを常に行い、日々、努力していくことが重要」と述べていました。 岩堀氏 渡辺は、自治体病院の経営における問題点として、「病院院長が意思決定をできる範囲が非常に小さいため、組織として経営改善していくことが難しいこと」、「経営手腕がない院長がいること」などを示しました。 また、病院をブランディングしていくうえで「医療の質の情報公開」が重要であることを述べ、「症例数」、死亡率や合併症の発症率、再入院率などの「アウトカム」、治療の標準化を示す「プロセス」の3つの情報を積極的に公開していくべきだと話しました。 さらに、こうした情報公開は市民(患者)に向けたものだけではなく、紹介逆紹介ができる地域の医療機関・診療所に「自分の病院がいかに質の高い医療をやっているかどうか」を示すうえでも大切であることを強調しました。 地域連携と医療の機能分化を推進していくために、渡辺が最も問題視している点として、医療者に「急性期が一番優れている」という意識が染みついている点を挙げ、地域住民のニーズを的確にくみ取った病院経営が今後の社会には求められていることを訴えました。 渡辺 そのほか同鼎談では、健康寿命と地域医療の関連性、医学教育の問題点、地域医療と医療連携、医療、介護、福祉をつなげていくコーディネーター育成の必要性など広範囲な話題があがり、2時間近くにもわたり熱い議論が交わされました。 同鼎談は『健康都市デザイン』に掲載される予定です。掲載されましたら、GHCブログでも紹介させていただきますのでお楽しみに!

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。