2017年04月28日
病院名 | 市立加西病院 | 設立母体 | 公立病院 |
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エリア | 近畿地方 | 病床数 | 266 |
病院名 | 市立加西病院 |
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設立母体 | 公立病院 |
エリア | 近畿地方 |
病床数 | 266 |
コンサルティング期間 | 2年間 |
病院ダッシュボードχ |
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グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は2月28日、広島県安芸郡の「マツダ病院」で、次世代型病院経営支援ツール「病院ダッシュボード」のユーザー会を開催しました。
事例紹介では、兵庫県加西市にある「市立加西病院」が講演。病院合併時代に突入した厳しい医療圏の中で、病院ダッシュボードを活用してどのようにコスト削減活動を行っているのか、その一部を紹介しました。
ユーザー事例では、市立加西病院の事務局医事課医事係主任(現在:医事課病歴係係長)で診療情報管理士の笹倉道昭氏から、「病院ダッシュボードを使用した支出の削減事例(初級編)」として、主に薬剤改善の事例について解説が行われました。
市立加西病院は、加西市(人口約4.5万人)内で唯一の急性期病院。病床数は266床で、7対1入院基本料を届け出ています。臨床研修指定病院(基幹型)で、一般(急性期)病棟4病棟、地域包括ケア病棟1病棟という構成です。
市立加西病院がある兵庫県は今、病院合併時代に突入しています(図表)。「北播磨総合医療センター」(450床、小野市、三木市の市民病院が2013年合併)、「県立尼崎総合医療センター」(730床、県立尼崎病院、県立塚口病院が2015年合併)、「加古川中央市民病院」(600床、加古川西、東市民病院が2016年合併)のほか、県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の合併(700床規模)、県立柏原病院と柏原赤十字病院の合併(320床)、県立西宮病院と市立西宮中央病院が合併に向けて協議中など、急速に病院大再編が進行中です。
こうした中、市立加西病院ではさらなる経営改善に向けてコスト削減活動を実施。なかでも強みとする診療科である神経内科と消化器外科で使う薬剤の改善事例について紹介しました。紹介したのは、(1)脳梗塞(エダラボン使用)、(2)大腸悪性腫瘍(手術)の使用薬剤、(3)虫垂切除(15歳以上)の使用薬剤――の3つです。
笹倉氏によると、医師を初めとする医療専門職種に改善提案をしても受け入れられない理由として、「同規模の公立病院との比較ではない」と指摘されることが多いと言います。約800病院のデータでベンチマーク分析できる病院ダッシュボードを用いれば、比較対象を「200床~299床公立・Ⅲ群」などと指定してデータ分析することが可能です。
条件をそろえた上で分析を進めると、同規模病院と比較しても薬剤料が高いことが判明。脳梗塞に関しては、薬剤の使用日数は平均値以下だったので、問題は使用薬剤の品目にあることが分かりました。さらに後発薬剤の使用割合を確認すると、全国平均84.8%に対して同院は0%であることも明らかになったのです。
以上の分析結果について、DPCカンファレンスの場で神経内科部長に病院ダッシュボードで作成した資料を提出して説明。さらに、後発薬剤への薬剤変更をシミュレーションしたコスト削減金額を提案したところ、その場で変更の承認を得ました。その後、この内容を薬剤科長へ報告し、薬事委員会で薬剤科長が正式な提案を行い、薬剤変更が実現。結果、今回の改善によるコスト削減効果は年換算で約190万円になりました。
(2)と(3)についても同じように病院ダッシュボードを活用しつつ、薬剤コストの削減を実現。笹倉氏は、▼問題点発見に時間がかからない▼問題を発見したら、改善活動に時間を割けるようになった▼提案書作成に時間がかからない▼具体的に数値で医療職に提案できる――などのメリットが、病院ダッシュボードにはあるとして講演を締めくくりました。
このほか、病院ダッシュボードの初級編と中級編を実施。中級編は、GHCアソシエイトマネジャーの八木保が担当し、「集患のための外部分析・内部分析」と題して、最新のマーケットデータを使った病院ダッシュボードの活用術についてワークショップを行いました。
ワークショップでは、「自病院と近隣競合病院の稼働状況を知る」「自病院の疾患別シェア推移を知る」「集患するターゲット疾患を選定する」「集患のための外部分析・内部分析を実施する」―に整理してポイントを解説した上で、参加者がそれぞれ自病院の外部環境と内部環境について、病院ダッシュボードの「マーケット分析」を用いて分析しました。
広報部 | |
事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。 |
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