GHCブログ

2013年04月17日

入院医療調査中医協承認見送り 一般病棟入院基本料の看護配置・看護必要度の妥当性について指摘

4月10日、中央社会保険医療協議会総会(中医協)が開催されました。 中医協総会の様子 IMG_2713 議題は、「医薬品の薬価収載」「臨床検査の保険適用」「入院医療等の調査に係る調査項目」「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」の報告など。 なかでも「入院医療等の調査・評価分科会」から示された「入院医療等の調査・評価分科会における平成25年度の調査項目案」については、中医協委員から調査項目に関するさまざまな意見や質問があがり、承認が見送られました。 同調査は、診療報酬改定で新設された施設基準などが現場にどのような影響を及ぼしているかなどを調査・検証するために行われます。平成25年度調査の目的は以下。 (1)病院機能に合わせた効率的な入院医療の推進 1一般病棟入院基本料、亜急性期入院医療管理料等の見直しについての影響 2一般病棟における7対1入院基本料の算定要件の見直しに係る経過措置の実態 (2)入院医療や外来診療の機能分化の推進や適正化に向けた検討 2にかかわる調査案として、平成24年3月31日まで一般病棟入院基本料(7対1)を届出していた医療機関のうち、現時点で経過措置により7対1を届出している医療機関を対象に、その経過措置の算定状況、経過措置の理由等の調査が提案されました。 これに対して、嘉山孝正委員(全国医学部長病院長会議相談役)は、同調査は「7対1のベッド数が増えすぎて、(病床数を適正化するために診療報酬上)さまざまな条件を加えた結果をみていくこと。現在は現場の感覚としては、7対1に急性期ではない患者が入院している場合もある」といった内容を発言。さらに7対1入院基本料の算定要件の1つである、看護必要度について「看護必要度は10年前につくられた循環器中心のもので今の現場とあわないと思う。私としては医療必要度でやっていただきたい」と主張し、今回の調査方法について質問。 この質問を受けて、「入院医療等の調査・評価分科会」の武藤正樹会長(国際医療福祉総合研究所 所長)から「既存の看護必要度のスケールを使う。別途重症度、看護必要度については検討が進んでいる。それもあわせながら分科会で検討していきたい」と回答。また厚労省担当官は、「指標についての見直しは、調査結果集計中で、取りまとめ次第に報告予定」とのコメント。 これらの回答を受けて、嘉山委員は、こうした検討事項を確認するうえでも、「同調査案は再度総会で議論するべきだ」と訴えました。 今回の議論を踏まえて、同調査案を修正し、中医協総会で再度議論し、6月を目途に同調査を実施。その後9月以降に集計結果をとりまとめ、中医協総会で報告する予定。 なお、本日発行のメディファックス(http://mf.jiho.jp/servlet/mf/index.html)でも7対1一般病棟入院基本料に関して報じられており、現場の実態にあっていないため、病棟単位での届出が検討されており、病院単位か病棟単位かについては四病院団体協議会でも意見が割れているとのことが紹介されています。 弊社でもこの動向には注目しておりますので、一般病棟入院基本料の看護配置に関して何か不明点やご相談などあればご連絡ください! 【参考資料】 中央社会保険医療協議会 総会(第240回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002yu25.html

広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。