GHCブログ

2007年02月27日

「今後の病院経営は流動性を…」

 ヒンヤリとした空気がまとわりついた北海道から打って変わって(昨日は函館でした)、今日はポカポカ陽気の姫路へ。生まれも育ちの関東なのになぜか関西弁、且つ、「関西がホーム」と断言するGHC冨吉に同行して、姫路赤十字病院(509床)にお邪魔しました。到着してびっくり、院内に入ってまたびっくり。すごく綺麗! お昼には職員用の食堂にて食事(A定食:中華)をさせていただきましたが、これまた綺麗。ボリューム・味ともに満足で、しかも眺めも抜群。姫路日赤の場合、給食はすべて自前らしいです。だからか…。ところで、今回は、「いやいや、勘弁…」とおっしゃる山田事務部長にお願いして、突撃インタビューをしてきました。



――昨年、DPC対象病院になったのですよね?

 昨年のタイミングで参入するかどうかは、本当に最後まで悩んだんですよ。それこそ届出のギリギリまで。でも、結果的には“DPCさまさま”(笑)。マイナス改定で3%くらいダメージがあると言われているなか、前年度以上の黒が見込めていますから。  DPC以外では、コストダウンの影響も大きい。ジェネリックに切り替えたり、薬剤の使用を見直したり…。売り上げ、稼働率も上がった一方で、支出も下げられたので、良い結果になったわけです。DPCも、コストダウンも、GHCにお世話になって…(笑)。

――ありがとうございます!

 外来を減らそう、規模を縮小して7対1を算定しようという考えもあるし、実際、すぐにそういう方法に移った病院もありますが、どちらにしてもその分、収入が減るわけだよね。その分、単価を上げるか、患者数を増やさなければいけないけれど、「じゃぁ」といってすぐにできるもんでもない…。連携や医者の確保、医療技術の向上など、長い努力のなかでステータスを上げなければ無理な話でしょう。

――確かに…。

 内部の人間ではやっぱり難しいんですよ。職員はなんだかんだいっても“井の中の蛙”で、正確な情報が入ってくるわけではないし…。他の病院のデータを持っている人間は、やっぱり強いよね。説得力が違う。  今、日本の医療界は過渡期。DPCから一入院単価へとか、診療報酬体系ももっとシンプルになるはず。これまでの日本の医療は“拡大の歴史”だったけれど、今後は病床数も病院も減るだろうし…。これからどんどん医療制度も変わるなかで、病院経営も変わっていかなければ。現状では人件費はすべて固定費扱いだけれど、今後はもっと流動性を持たなければいけないだろうし、原価の考えももっと厳しくなる。クリティカルパスの作成にしても、「なんぼコストがかかるか、プラスになるか」という視点も含めて考えなければいけない。 ただ、院内で病床利用率とか、“ぎらぎら”したことを言えるようになったのは本当にここ最近のことなんです。職員の意識改革が徐々に進んできて…。GHCが入ってからのことでしょうね。


広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。