2007年03月28日
メディサイエンスプランニング●浦江明憲 代表取締役社長
一つひとつが一流でなくても、統合すれば勝負できる GHCのアキよしかわの旧知の友人でもある、メディサイエンスプランニングの浦江明憲代表取締役社長。CROのリーディング会社である同社の社長に就任したのは2005年のことで、それ以前は1984年に鹿児島大学医学部を卒業し、87年には九州臨床薬理研究所(現・相生会九州臨床薬理クリニック)を設立、93年にはスタンフォード大学研究員に就任、97年に医療法人相生会理事長に就任など、ユニークな経歴の持ち主です。今回は、そんな浦江社長が弊社のオフィスにいらっしゃるとのことで、インタビューをさせていただきました!
――まずは、医師の道から一歩飛び出して、会社経営という道に至った理由について教えてください。 簡単に言ってしまうと、もともと安定した組織の中にいることが合わないんですよ。安定はあるけど、縛りが大きい。独立すれば、リスクを背負うけど、その分自由が増えます。要は、責任・リスクと自由のバランスの問題。どの程度が心地良いかはそれぞれ異なるけれど、自分にとってはリスクがあっても自由度の高い立場のほうが“健全”というわけです。
――“健全”というのは、確か御社の企業理念でもありますよね? それはちょっと意味合いが違って、営利企業なのでもちろん利益は追求するけれど、医師なので一般的なビジネスマンとはやはり違うわけです。事業運営上、常に念頭にあるのは、「健全性に貢献するものである」ということ。そもそも医療とは健全性への貢献。その範疇から出るものには手を出すつもりはありません。たとえ利益が見込めてもパチンコ店の経営とかは自分のやることではない。まぁ、パチンコがストレス解消になって、その人が健康になるとすれば、健全性にかかわってくるのかもしれませんが…(笑)。
医療って、狭義では「病気を治すこと」だけれど、病気を予防すること、生活指導、病気を治す薬をつくることとかも、広い意味では含まれると思うんです。そういう広い意味での医療を、健全性への貢献と考えて、その範疇で勝負をしたい。
――今後についてはいかがですか? ビジネスとは勝負ごと。その際、医師であることは一つのアドバンテージだと思う。医師とか病院ってやはり特殊なので、何も知らない人がすぐに入るのは難しいでしょう。一度信頼関係を構築できれば問題ないけれど、それまでには時間がかかる。でも、医師であれば最初から簡単に入れちゃうわけです。そういうアドバンテージの外で勝負するのは避けようと思っています。
あとは、広義での医療という理想を忘れないようにすること。経営者として目線は高く保っていたい。
――経営者という立場上、ストレスもあるかと思いますが、その発散の方法などありますか? ビジネスって、丁々発止でギャンブル的要素もあるけれど、それが性に合っているんだよね。だから、仕事をすることがストレスになることはない。というより、ストレスと感じたら経営者をリタイアしたほうが良い。もちろん、「資金繰りは大丈夫か」「この会社が潰れたら社員やその家族はどうなるか」…とか24時間考えてはいますが、それをどう解決してリスクを軽減するかがトップの仕事。それをエキサイティングと感じられなくなれば即刻引退したほうが良いと思う。だから、ストレスというよりは、単純に仕事だと考えています。
仕事においてのテーマは、“インテグレーション”なんですよ。自分は一流では決してない。でも、誰でも一生懸命すれば二流か三流くらいにはなるでしょう。自分の場合、診療、臨床試験、ビジネスいずれの分野でも二流半ですが、それを統合することで新しいアイデアを出すことができる。各領域の一流の人には、できそうでなかなかできない。だから、一つひとつは二流半でも、3つを統合すれば、一流とも勝負できるんですよ。
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広報部 |
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