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2008年02月05日

ジェネリックでの病院市場、トップをめざす!

日本ケミファ株式会社●医薬営業本部・小山剛本部長



新薬、ジェネリック医薬品両方の研究開発・営業を手がける日本ケミファ株式会社(本社:東京都千代田区)。2005年11月には「DPCマネジメント研究会(真野俊樹代表理事)」を立ち上げ、同研究会の支援活動も行っています。そんな同社のホームページのトップ画面に描かれているのは、

 宣言は約束。  ①高尿酸血症の早期治療に貢献します。  ②信頼できるジェネリック医薬品の普及に尽力します。    ―――― それがケミファの使命です。

という言葉。今回は、同社の医薬営業本部小山本部長に、宣言のうちの1つ、ジェネリック医薬品戦略についてお聞きしました。


――御社では、先発品の開発・販売も行っていらっしゃいますが、同時にジェネリックの普及にも力を入れていらっしゃいますよね。

「病院市場のなかでトップをめざそう!」ということを掲げています。新薬・ジェネリックの両方を取り扱うメーカーを「兼業メーカー」と言いますが、そのなかでは、現在、売り上げは1番なんです。先発品を抱えているメーカーとして、これまで培ってきた信頼関係がありますので、病院の医局や薬剤部に入りやすいというメリットがあります。  まずは、今年度中に100億円の売り上げに達することをめざしています。

――“今年度”中ということは、あと数ヶ月ですよね。すでに目処が立っているということでしょうか?

 そうですね。他の兼業メーカーも「100億」を目標に掲げていますが、他に先駆けて達成できると思います。  というのは、弊社は初動が早かったんです。病院のラインナップを充実させたいと考え、急ピッチで100を超える品目数を揃えました。今後は、他メーカーさんの製品はもちろん、自社開発のものもさらに充実させていきたいと思っています。  また、DPC病院ではジェネリック医薬品の普及が進んでいますよね。弊社では「DPCマネジメント研究会」の立ち上げも行い、医療関係者への情報提供などの手伝いも行っています。同研究会のホームページ(http://dpc-management.com/index.php)では、DPC導入病院の事例紹介として、インタビュー記事も掲載しているんですよ。

――あ、拝見させていただきました。充実していますよね。ところで、ジェネリック医薬品というと、まだ抵抗感を持っている医師も少なくなく、その理由として情報提供や流通の問題が挙げられますよね。

 まず、流通に関しては、今まで「ジェネリックは卸ルートで売れない」と言われていたんですね。ジェネリック専業メーカーの場合、卸さん経由での販路が難しかったわけです。でも私どもの場合、今までのお付き合いもありますので、卸ルートで提供できるということが非常に大きなメリットです。もちろん、今後、ジェネリックの普及率が高まるなかで、当然、(卸業者も)対応せざるを得ない状況にはなると思いますが…。  情報提供の問題については、先発品と比較するとMRの数はやはり少ないので、課題は残っていると認識しています。ただ、ジェネリックの場合、「共有の財産」という考え方をしても良いのではないでしょうか。また、Webの利用など、もっと効率的に情報提供を行うことも必要だと思います。MRが直接説明に伺うほうが安心感はあるとは思いますが、米国などでは圧倒的にMRの数が少ないんですよ。

――最近、テレビCMが放送されたりと、「ジェネリック」という言葉自体は一般的になったように感じますが、実際はいかがでしょう?

 確かに認知度は高まりました。医療関係者の意識も変わりつつあるのかなとは思います。ただ、2006年11月時点で、「後発医薬品への変更可」の割合は、全処方せんの17.1%。さらに、変更可の処方せんのうち、実際に変更されたのはわずか5.7%だったそうです。つまり、100枚の処方せんがあるとしたら、後発品に変更されたのは約1枚。  また患者さんにしても、認知度は上がったとはいえ、自分から「ジェネリックに変えてください」とはなかなか言えないのではないでしょうか。  薬剤師さんや病院の医局などを対象に説明会や勉強会を行っていますが、ジェネリックについて、もっと広く、しっかりと伝えていかなければなりませんね。

――ところで、小山さんは心理学にも精通しているとか…。

 以前に某企業でコーチングを学んだことがありまして、そこの“コーチングアワード”を受賞したんですよ。

――すごいですね!

 人のマネジメントで非常に重要なことは「やる気を起こさせること」。仕事に関係する知識がどんなに豊富でも、社員や部下に対する聞く耳を持っていなければ、周りはついてこないし、部下のやる気を起こすことはできません。人間は皆、それぞれに“コーチ”が必要だと思うんです。あのタイガー・ウッズにしてもコーチがいるわけです。技術面ではウッズのほうが上かもしれませんが、誰でも「自分を見ていてくれる人がいる」ということが非常に大事なんですよね。 「やる気を出させる」「持っている力を引き出す」という意味で、コーチングは非常に有効だと感じています。いろいろな場面で活用できるのですが、たとえば「怒る」と「叱る」は意味が違うんですよ。また同じことを言っても、相手との間に信頼関係があるかどうかで、相手の捉え方は異なります。ほかにも、座り方1つとっても、対面に座るか、横並びに座るかで印象が違う。対面だと、“対立”する形になるので、仲良くなりたい場合には横並びの方が良いんです。だから、営業所時代には、車で移動するときによく部下の話を聞くようにしていました。運転席と助手席に座ると、横並びの関係でしょう。

――なるほど! 奥深いですね! 


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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。