2013年05月30日
中央社会保険医療協議会 総会が開催されました
関東甲信越地方が梅雨入りした5月29日、
中央社会保険医療協議会 総会(以下、中医協)が開催されました。
今回の中医協では、
・医療機器の保険適用について
・臨床検査の保険適用について
・在宅医療について(その2)
・社会保障制度改革国民会議の議論について
・平成24年度診療報酬改定結果検証に係る調査(平成24年度調査)について(在宅医療、医療安全等)
が、議題となりました。
当日は、「医療機器の保険適用」について保険医療材料専門組織・松本純夫委員長(独立行政法人国立病院機構東京医療センター病院長)から7製品の報告があり、承認されました。
「
在宅医療について(その2)」では、「
訪問看護」、「
在宅歯科医療について」、「
薬局における在宅業務」について、事務局より現状の報告と課題の提起があり、それぞれ議論が行われました。
訪問看護では、「
訪問看護必要とする者は増加(難病、がん、小児の利用者の急増)しており、そのニーズ(「24時間対応」、「病状が重くなった際の対応」、「頻回な訪問でも対応してもらえる」など)は多様化している」という現状と、「
小規模な事業所(訪問看護ステーション)が多く、非効率さやスタッフの負担が課題となっている」との報告がありました。そのうえで、「訪問看護ステーションの大規模化に向けてどのようにしていくのがいいか」と問題提起をしました。
出席委員からは、「
小規模の訪問看護ステーションでも訪問看護ができるという評価をすべき。その意味で、小規模の訪問看護ステーションの意義は大きい」、「
今ある小規模な訪問看護ステーションを評価し、それらをネットワーク化し、機能していくようにすべきだ」、「
訪問看護は在宅医療を推進するうえで重要な役割を果たしている。夜間の電話対応などもあるので、訪問看護ステーションには5名程度のスタッフは必要だと思う」といった
小規模訪問ステーションを活用していく意見が大半を占めました。
その他にも、「
訪問看護師の人数も増やしていくべきであり、育成のしくみを併せて考えていくべき」、「
「24時間対応を」というが、果たして、そのニーズは高いのか。地域の医療機関もあるので、それぞれの機能に応じた形でのあり方を検討すべき」といった意見も出されました。
「在宅歯科医療について」の議論では、「
歯科と医療機関の連携がうまくいっておらず、口腔ケアの促進が出来ていない状況は、ここ数年間変わっていないので改善していくべき」、「
口腔ケアを促進していくためには、がん患者への口腔ケアをどのように治療するかなど、歯科医師さんへの教育が必要だと思う。その点も強化していくべきだ」と意見が出されました。
森田朗会長・学習院大学教授は、「
本日出された、在宅医療については、他にも議論があるので、引き続き、議論・検討していく」と議論を締めくくりました。
また、今回の中医協総会では、事務局から「社会保障制度改革国民会議の議論について」での診療報酬に関係する部分と、「平成24年度診療報酬改定結果検証に係る調査(平成24年度調査)について(在宅医療、医療安全等)」の進め方について報告がありました。
次回の中医協総会の開催は未定。詳細が決まり次第、厚生労働省のホームページで確認することができます。
中央社会保険医療協議会 総会 (第242回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000032e8y.html
今回の中医協総会では、「在宅歯科診療に力を入れていく」という話題が出ました。
2012年度の診療報酬改定で、チーム医療推進として口腔ケアへの取り組みに対する診療報酬上(歯科保険)の評価がなされ、がん患者等を対象に周術期における口腔機能に対する計画料並びに管理料を算定する事が可能となりました。
GHCでは、口腔ケアへの取り組みが診療報酬上で評価されたことを受け、昨年11 月に開催した
東海自治体病院DPC勉強会(ToCoM : Tokai Consortium for Municipal hospitals 以下ToCoM) で、参加している各病院での口腔ケアの取り組み状況とその具体的な取り組み事例を紹介しました。
※詳しくは以下をご覧ください。
『見逃せない「口腔ケア」の収益インパクト』
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39269.html
GHCは地域での顔の見える連携にも、コンサルティングノウハウを活用して大いに貢献しています。
ToCoMは、今年7月にも学術大会の開催を予定しています。詳細については、またブログにて紹介していきます。
(坂田)
広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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