2008年10月15日
「患者に医療を取り戻せ~相澤孝夫の病院改革~」を読みました
「この物語は強い信念の下、強力なリーダーシップで、一地方都市(長野県松本市)の弱小病院を十数年でわが国を代表する民間病院のひとつに育て上げた、特定・特別医療法人慈泉会(相澤病院)理事長・院長 相澤孝夫の業績を、補佐役としての私の目を通して見た、奇跡的ともいうべき病院改革―苦闘の軌跡である。」慈泉会は、今年で創業100周年を迎えたそうです。長野県の相澤病院といったら、病院経営に関心のある人であれば誰もが知っている、急性期の民間病院の中でも全国的に著名な病院です。そして、そんな相澤病院を率いているのが、カリスマ院長の相澤孝夫先生です。私が前職で医療経営に関する雑誌の編集に携わっていた頃、相澤病院といえば、医療連携からIT、組織論、理念経営、コスト管理…と、どんな特集でも、どんな角度からでも取材に行きたくなるような病院でした。思えば、トップのマネジメント力をテーマにした特集でインタビューさせていただいたのが、まさに相澤先生でした(先生はビジュアル的にも絵になる方ですし)。
冒頭で紹介した文章は、慈泉会の創業100周年を記念した発行された本「患者に医療を取り戻せ~相澤孝夫の病院改革~」の「はじめに」部分の一文です。
この本は、相澤院長と運命的な出会いを果たし、カリスマトップの補佐役として、病院の奇跡的な改革を支えてきた、法人事務局長・塚本建三氏が書かれたものです。
読ませていただいて、「なるほどな」と思ったひとつは、「相澤孝夫が本格的に医療経営に目覚めたのは、平成3年44才の夏、民間セミナー会社が開催する企業経営者向けの合宿セミナーに参加したときだった」というくだり。病院経営者向けのセミナーではなくて、“企業”経営者向けのセミナーというところに、相澤先生のアンテナの高さと視野の広さを垣間見られます。
そしてもうひとつ、感じたのは、“人”にまつわる話が非常に多いということ。課長以上の職員に対しては相澤先生ご自身が1対1で面接をされているという話や、人に対する鑑識眼の高さについて、さらには院外のさまざまな人との出会いについてなど、「人をどのように起用しているか」「人とどのように想いを共有しているか」、もしくは「人からどんな刺激を受けたか」といった話が至るところに書かれています。
実は、GHCについても「アキよしかわさんとの出会い:ベンチマーク」という章で取り上げてくださっています。ちなみに、この章でよしかわとの出会いについては「慈泉会の医療レベルの向上に大きな影響を与えた出来事」と書いてくださっていますが、当時の第一印象については「風変わりな芸能人」だったそうです(笑)。さらに、その後の文章の中で「渡辺幸子美人社長」と書いてくださっていることも付け加えておきます…。
この本は、相澤病院が歩んできた物語である一方で、「なぜ、そういう決断をしたのか?」「どういう想いで、病院を拡大してきたのか?」「何を思って、どういうきっかけで、さまざまな取り組みを進めたのか?」といった、経営のヒントが散りばめられています。また、相澤先生の奥様のお話なども書かれています!
★相澤病院のホームページ(
http://www.ai-hosp.or.jp/osirase/news/books/index.html)より、注文できるようですので、興味をもたれた方はぜひどうぞ。
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広報部 |
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