GHCブログ

2008年10月27日

相澤病院スーパー薬剤師・中村さんのレクチャー

年々、がん治療が進展し、新たな抗がん剤が生まれるなか、がん薬剤療法における専門性に対するニーズが高まっています。こうした背景の下、社団法人日本病院薬剤師会は、2006年から「がん専門薬剤師」「がん薬物療法認定薬剤師」の2つの認定制度をスタートしました。 がん領域は、GHCとしてもコンサルティングサービスも含めて、取り組みを強化している部分の1つ。そこで週末、がん専門薬剤師認定に向けて勉強をされている、特定・特別医療法人慈泉会相澤病院のスーパー薬剤師・中村久美さんを招いて勉強会を開催しました。 中村さんは、NST専門薬剤師、糖尿病療養指導士、そしてパソコンインストラクター1級の認定を取得されており、かつ、現在、国立がんセンター東病院でがん専門薬剤師の認定のために勉強中という、非常に勉強熱心でプロフェッショナルな方。今回は、DPC環境下における質の改善をテーマに、レクチャーしていただきました。

病院間でのコストの比較から、後発品の採用状況、レジメンの登録の流れとその効果、オリジナルで製作したパンフレットを利用した患者さんへの説明、地域の調剤薬局との連携、副作用の比較まで、非常に幅広い視点で質向上に向けた取り組みについて、説明してくださいました。 また、最後にGHCからの質問にも答えてくださいました。たとえば、「薬剤管理指導料の算定率を上げるためには?」との質問に対しては、①入院窓口で薬剤師が一人待機して患者さんへの説明にあたっていること、②テスト病棟に薬剤師を常駐させていること、③パスに薬剤管理指導料を盛り込んで、標準化していること――という3つの取り組みを紹介。また、チーム医療に関する質問では、「それぞれの職種が完全に役割を分担するのではなく、重なる部分はある。ただ、少しずつ重なり合っていても、それぞれの専門性によって異なる視点・見方を持っている。そのことに意味があると思う」と、“チーム”の重要性を語ってくださいました。

実際に現場で働いていらっしゃる薬剤師の方々が普段、どのようなことを感じ、努力していらっしゃるのか、どのように医療の質、経営に関わっていらっしゃるのかを知る、非常に貴重な機会となりました。 中村さん、ありがとうございました!!


広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。