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2009年02月06日

看護師不足の対策としての多様な勤務体系の導入――大垣市民病院院長・曽根先生

大垣市民病院●曽根孝仁院長

1月28日に開催した「DPC導入直前セミナー」のゲストスピーカーのお一人、大垣市民病院・曽根孝仁院長。昨年7月にDPC対象病院となった同院で、同年4月に院長に就任されたのが曽根先生でした。看護不足、DPCへの対応、患者さんの受診抑制など、さまざまな問題が押し寄せてくるなかで、どのように対応してきたのでしょうか? 話を聞けば、「怒涛の1年」だったそうです。

――2008年4月に院長に就任されたのですよね? ちなみに、それまでは経営に興味はおありでしたか?

ないよ(笑)。ただ、1年近く院長として走ってきて、振り返ってみると、やりがいのある仕事だとは感じています。それに誰かがやらなければいけないことという意味では、“社会奉仕”のような部分もあるかもしれません(笑)。

――やはり大変ですか?

怒涛の一年でした。臨床がやりたくて医者をやっていて、定年を迎えたらまた現場に戻りたいと思っているくらいですから、経営に関する知識はほとんどなかったわけです。そもそも診療報酬について理解することから始めましたから。次に院長に…という正式な内示をもらったのは実際に就任するほんの1、2ヶ月前。当院は大学からの派遣できている医師が多いので、関連の大学、病院を挨拶回りして病院の売込みをするわけですが、そこでまず社会の厳しさを感じましたね…。そして、医療経済や病院経営について、事務長、医事課の職員から説明を受けたり、本を買って読んだりしながら勉強しました。

――ご講演のなかでも(1月28日「DPC導入直前セミナー」)、立て続けにさまざまなことが起こり、「逆風」に悩まされたとおっしゃっていましたが…。

当院の場合、医師はまだ大丈夫なのですが、看護師が不足して10対1体制が危うくなっていました。そんななか、4月には近隣に競合病院ができ、後期高齢者問題で全国的に受診抑制が起きているなかで、なおかつ、医療安全についての報道がなされた。こういった報道は、直接的に病院のブランドに影響を及ぼします。こうしたことが立て続けに起こっている最中でのDPCへの参入でした。それだけに、一臨床医として働いていたころとはまた違う、かなり濃い経験をさせていただいたと思います。

――看護師さんについては、“夜勤専従看護師”枠を設けているそうですね。

職組との交渉を終え、今年の3月から予定しています。平均夜勤時間72時間以内の基準をクリアするためです。といっても、毎月、夜勤専従で働いてもらうわけではなく、3ヶ月に1回くらいでしょうか。ただ、夜勤専従の場合、月に10~12日くらいで通常の勤務以上の給料を得られますので、若い人や子育てが終わった人など、自分の時間を多く持ちたいといって希望する人は意外と多いようです。今、30人くらいが夜勤専従を希望しています。これで楽々クリアできるはずですが、またいろんな問題が出てくるかもしれません。

――30人! 希望者は多いんですね。今後についてですが、新しい救命救急センターを計画中と聞きました。

再来年のオープンを予定しています。現状では救命救急入院料の1しか算定できない状況で手狭なので、患者さんはもちろん、働くスタッフにとってもQOLのよい環境に変えようと、広さ、設備ともにグレードアップする予定です。 また、ハード面以外では、院内を横断する組織として、経営企画室を新たに設けました。自治体病院という性質上、人の配置に関する自由度は低いものの、院内改革のいいきっかけになると思います。

(GHC芦田登場)先生、ホールインワンおめでとうございます!!

(満面の笑みで)誕生日休暇をもらって行ったゴルフで、ホールインワンが出たんだよ。人生で2度目のホールインワン。でも、最初のときにはキャディさんがついていなかったので、ホールインワン保険がおりなかったんだよ。でも、今回はちゃんとキャディさんがいたので…! 

――人生2度目のホールインワンなんですね。すごいですね! おめでとうございます!!



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広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。