2009年02月13日
患者さんばかりみている父に反発していた――相澤病院・相澤理事長、塚本局長
9日、11日に引き続き、相澤病院相澤理事長&塚本局長コンビのインタビュー最終章です。
今回は、なぜ、「医師をめざしたのか?」という話から始まり、お2人のいつもとは違う面が見えてきます。
――ところで、まったく話は変わりますが…。先生はお祖父様の代からの医者一家ですが、医師以外の職業を考えたことはありましたか?相澤 もともとは音楽が好きで、クラシックを聴いていて、作曲家になりたいと思っていたんですよ。学校の合唱祭のときには毎回指揮を任されるようなタイプだったんです。
――え! そうだったんですか!!相澤 でも、作曲家にはなれないなと次第に悟って、次に考えたのが哲学や社会学。とにかくよく本を読んでいたんですね。それで、哲学的なことや社会学的なことを考えるのが好きで、いわば夢見る学生のような…(笑)。
それと、親に対して反発する気持ちがあったんだと思います。父親は本当に患者さんばかりをみていましたから、そんな父を見ていて、子どものころは医者にはならないと思っていました。
――にもかかわらず、医師の道を志したのは何かきっかけがあったのですか?相澤 高校3年の時に、ある友人に、「人間は生まれるところを選べない」といわれたんです。祖父、父と医者であることは、決して偶然ではなく、必然なんだと。確かにそうだなと思って、医学部に志望を変えたんです。
でも、学生時代に好きだった科目は日本史や世界史。現代国語も得意で、とにかく文系でした。
塚本 でも、理事長の場合、文系の思考がおそらく今、活きていると思います。ほとんどの医師はもともと理系なので、文科系が弱い。
ところで、私も学生時代からよく本を読んでいました。本を読むことは思考の幅を広げる上で大切。今の若い人には、どんな本でもよいので、好きな本からとにかく読んでほしいですね。
相澤 自分で実際に体験できることなんて限られています。本を読むことで、自分の枠から飛び出すことができる。同時に、思考の仕方、発想の仕方を学ぶことができます。映像では得られないものが確実にあります。
――映像の場合、そのもので完結していますが、文章の場合、読み手が考えながら補完しなければいけません。映像のほうが受身で、本のほうが能動的な感じがしますね。相澤 そうですね。そういう意味ではラジオでもいいのかもしれません。言葉を体に入れて、考えることで広げていく。その作業が非常に意味のあることだと思います。本を読んでいる人と、読んでいない人では全然違います。ぜひ、小さいころから本に親しんでほしいですね。
――今日は、経営の話から、学生時代の話、読書論についてまでいろいろとありがとうございました。非常に勉強になりました。
[:星:]相澤理事長&塚本局長インタビュー
vol.1 2月9日(月)アップ
[:星:]相澤理事長&塚本局長インタビュー
vol.2 2月11日(水)
広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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