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2009年03月05日

調整係数の廃止に伴う新たな機能評価係数等の検討――DPC評価分科会

今日、DPC評価分科会(会長:西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)が開かれました。傍聴しようと会場に行ったら、すでに満員で中に入れず、結局、厚生労働省に立ち寄って資料だけもらってすごすごと帰ってきました…。

会合の内容は、これまでの分科会から引き続き、「調整係数の廃止に伴う新たな機能評価係数等の検討」。当初は年度内に絞込みを行う予定でしたが、先月25日開催の中医協・診療報酬基本問題小委員会で「慎重に検討する必要があり、3月中は難しい。4月くらいに」と明言されています。DPC病院さんにとっては、この行方はかなり気になるところです。

今回は、医療機関との意見交換によって挙がった項目も含め、これまでの検討で指摘された具体的な項目約60項目をリストアップし、それぞれについて委員から出た意見、基本的考え方(昨年12月17日の中医協基本問題小委員会で了承された「新たな『機能評価係数』に関する基本的考え方」)との合致、DPCデータ等の活用、重複評価等の可能性などについて整理されました。リストは、①医療の透明化・効率化・標準化・質の向上等の評価について、②社会に求められている機能・役割の評価について、③地域医療への貢献の評価について、④そのほか、⑤医療機関との意見交換について――の5つに大別されています。

具体的項目はコチラをご参照ください。

このうち、「医療の透明化・効率化・標準化・質の向上等の評価について」では、①透明化の評価(1項目)、②効率化の評価(2項目)、③標準化の評価(3項目)、④医療の質の評価(4項目)――という4つに分けて合計10項目が提示されました。 「医療の質の評価」として挙がっているのは、「術後合併症の発生頻度による評価」「重症度・看護必要度による改善率」「医療安全と合併症予防の評価」「退院支援及び再入院の予防の評価」で、いずれもDPCデータ等の活用は「一部可」とされており、現状では評価が難しい状況。また、これまでに出た委員からの意見も賛否両論ありました。

今後は、「基本的考え方と合致しているか?」「DPCデータ等を活用して実現可能か?」「現行の機能評価係数や出来高部分と評価が重複しないか?」といった観点から絞込みを行い、絞り込まれた項目について具体的な検討を行う予定です。

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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。