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2009年07月25日

5%タイル値は廃止?――DPC評価分科会

24日(金)、DPC評価分科会の会合が開かれました。 今回の議題は、①平成21年度DPC評価分科会における特別調査について、②診断群分類点数表の見直しについて、③E・Fファイルの統合について、④その他(⇒来週実施する特別調査の調査票について)――の4つ。いずれも、一度、議論を行ったことだったので、今回は予定時間よりも30分以上早く終了するほど、すんなりと議論が終わりました。

「②診断群分類点数表の見直し」は、6月29日のDPC評価分科会でも話し合われた入院期間Ⅰ、Ⅱ、特別入院期間の点数設定に関する件で、前回の確認として、次の2パターンが提示されました。 ●入院初期の医療資源の投入量が、1日当たり平均点数に比して非常に大きい場合、「入院期間Ⅰの点数=入院期間Ⅰの1日あたり包括範囲出来高点数の平均」とする ●入院初期の医療資源の投入量が、1日当たり平均点数に比して小さい場合、「入院期間Ⅰの点数=点数の段差の設定を15%から10%に」「入院期間Ⅲの点数=点数の段差の設定を15%から10%に」する

今回、議論の焦点となったのは、悪性腫瘍の化学療法の短期入院などに対して設定されている「5%タイル値」を残すかどうか。 厚生労働省事務局は、「委員の意見次第でどちらでもよい」と述べつつも、「5%タイルに当てはまるのは10疾患程度。それでもより精緻にということであれば残せばよいが、(5%タイルの設定をなくしても)あまり影響はないだろう」と、どちらかというと「廃止してもよいのでは…」という意向がうかがえました。 委員からも、「点数設定が複雑にするのは避けたいので、今回の変更で吸収できればなくしても…」といった意見も挙がりましたが、明確な結論は出ていません。

次にE・Fファイルの統合に関しては、前回の議論で反対を唱えていた松田委員も、今回厚労省事務局が提示した「重複している部分を単に削って統合する」という方法に対して、「この方法であればいいと思う」と賛成。統合される方向で意見は一致しました。

最後に、「新たな機能評価係数に係る特別調査」の調査票が提示され、「ガイドラインとは何を持ってガイドラインとするのか?」「『救急=時間外診療』というイメージを受けかねない」など、委員から問題点が指摘されましたが、すでに調査票は各病院に送付されているため、結果を収集し、分析する段階で考慮すべき、ということで議論は終わりました。


広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。