GHCブログ

2009年07月29日

病院にもLateral serviceを?――ザ・リッツ・カールトンステイ研修③

今回で3回目となるザ・リッツ・カールトンステイ研修ブログですが、これが最終回です。

さて、ザ・リッツ・カールトンと聞いて何を思い出しますか? ザ・リッツ・カールトンのサービスを象徴するものが、クレドではないでしょうか? クレド(CREDO)とは、信条、志、主義といった意味のラテン語です。

今回のステイ研修でも、至るところにクレドが登場しました。というのは、まずなんといっても、従業員の方々がちゃんと身につけているのです。館内見学をさせていただくなかで出会った、高層階のラウンジ(高層階にお泊りの方しか利用できないスペースです!)を担当されていた和服姿の女性スタッフの方は、日本語版と英語版の両方のクレドを持っていらっしゃいました。みなさん、英語版も日本語版もお持ちなのかと思い、質問してみたところ、彼女は海外で研修を受けていたので持っているとのこと。


そして、今回の館内見学では、お客様が利用するスペースのみならず、従業員さんが出入りしているバックヤードも一部、案内していただきました。 従業員の方が必ず通る廊下には、次のようものが飾ってありました。

 ●THREE STEPS OF SERVICE  ●THE EMPLOYEE PROMISE  ●CREDO  ●SERVICE VALUES

後姿は工藤お師匠 このなかの「SERVICE VALUES」では、「I AM PROUD TO BE RITZ-CARLTON」というサブタイトルで、「どんなサービスを行うか?」に関する12項目が挙げられています。このうちの1つの項目に関連して、案内をしてくださったスタッフの方が1つの事例を紹介してくださいました。キーワードは、“Lateral service”。

たとえば、何らかの会合や講演などの後に、同じ部屋を立食パーティ場に変えるといったときに、通常であればどうしても45分ほどかかってしまうそうです。ところが、ザ・リッツ・カールトンの場合、15分でできる。それはなぜなのかといったら、まさにLateral serviceの成せる技なのです。Lateral serviceとは、部署間の隔たりのないサービスのこと。前述の例で言えば、とにかく立食パーティの準備に集中的に人手が要るわけです。そのため、通常の担当部門のスタッフだけではなく、調理部門のスタッフやフロントスタッフなど、とにかく部署に関係なく、手伝いにくるため、お客様を待たせることなく、短時間で終わるそうです。

この話を聞いて、GHC渡辺と工藤お師匠は、「これは病院にも応用できるね~」と盛り上がっていました。

“究極のサービス”と言われるほどのサービスを提供する裏側には、もっとたくさんの秘訣があるんでしょうね。そして、そのサービスを生み出すのは一人ひとりのスタッフの方なんですよね。


広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。