GHCブログ

2009年09月14日

MIF×GHCセミナー、満員御礼で終了

先週土曜日、メディカル・インプルーブメント研究会とGHCの共催、山崎製パン株式会社の協賛のもと、セミナーを開催しました。 セミナータイトルは、「医療政策大転換期に求められる医療の質・経営の質―DPCと第三者評価から病院戦略を考える」。全国から足を運んでくださった120名の参加者の方々、ありがとうございました。


厚労省・宮平氏

さて、最初に登壇されたのは、厚生労働省大臣官房人事課課長補佐の西平賢哉氏。「医療政策の現状と今後の取組」をテーマに、これまでの経緯も含めて、医療保険制度、診療報酬、予算について、現況と2010年度からの動向について説明してくださいましたが、今回の政権交代で議論が白紙に戻った部分もやはり多く、「歴史的文書になってしまいましたが…」という前置きが何度も聞かれました。たとえば先月末に公表された、平成22年度予算概算要求にしても、改めて作り直されることになっています。 講演の最後、西平氏は「どのような政策決定がなされていくのか、正直なところ、一市民としても、私自身、どうなることやら…と関心を持っています。ただ、社会保障にしても、雇用関連にしても非常に重視していただいていることだけは間違いありません。(政権交代に伴って)振り回されるのは私たち役員だけで結構ですので、現場の方々にはかわらず、いい医療をしていただきたい」と締めくくりました。


今中教授 続いて、京都大学大学院医学研究科医療経済学分野の今中雄一教授が「医療機能における第三者評価の重要性」と題して講演くださいました。財団法人日本医療機能評価機構が行っている病院機能評価の認定病院数は、2009年8月現在で、2556病院。現在は、「統合版評価項目Ver.6」の審査が始まっています。Ver.6では、基本的な枠組みは従来と変わらないものの、「体制の確立」「機能の発揮」「質の改善」という視点がより盛り込まれました。さらに、今中氏は、今後の見直しについても言及。「病院機能評価方法の見直し検討会」で検討された、①評価方法と受診病院に対する支援、②サーベイヤーの質の確保、③評価の項目および認定について、④患者の視点の導入と広報、⑤診療報酬等制度との関連――の5項目を挙げました。


GHC渡辺 最後は、GHC渡辺から、「新DPC時代の医療の質の追及とは」と題して、医療の質とは何か、医療の質を高めるために何をすべきか、実際にDPCデータを用いて分析を行うとどこまでわかるのか、さらには、調整係数の廃止に伴う新たな機能評価係数の導入によって有利になる病院はどのようなところか――といったことについて、レクチャーさせていただきました。



セミナー後に場所を移して行った懇親会も、20名ほどの方々がご参加。それぞれの病院さんが抱えている問題や日本の医療の現状について、時には熱く、時には笑いも混ざりつつ、話が盛り上がっていました。

広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。