2013年08月02日
中央社会保険医療協議会総会で「歯科医療について」(その1)を議論
7月31日、中央社会保険医療協議会 総会(以下、中医協)が開催されました。
今回の中医協では、
・臨床検査の保険適用について
・歯科医療について(その1)
が、議題となりました。
「歯科医療について(その1)」は、5月29日の「在宅医療」の中で議論がなされたため、当日は「
歯科医療を取り巻く現状」、「
全身的な疾患を有する者への対応」、「
加齢による口腔内の変化への対応」、
「歯の喪失のリスク増加に伴う対応」について事務局から現状の課題と論点の提示がありました。
「全身的な疾患を有する者への対応」では、(1)検証調査の結果や算定実績等を踏まえつつ、
チーム医療の促進や医科歯科連携を一層推進する観点から、どのような対応が考えられるか(2)歯科診療で特別な対応を必要とする者に対して、
診療の負担が大きい場合等について、どのような対応が考えられるか―の2つの論点。「加齢による口腔内の変化への対応」では、歯科疾患の重症化予防や口腔機能の成長・発育、維持・回復の観点から、
小児期における乳歯の咬合異常や成人期以降の咀嚼障害等に着目して、どのような対応が考えられるかという論点。「歯の喪失のリスク増加に伴う対応」では、歯科疾患に伴う歯の喪失を防止するために、
歯の保存に資する従来からの歯科治療や歯周病、根面う蝕等の喪失リスクの高い歯科疾患に対する歯科治療について、どのような対応が考えられるかという論点が、それぞれ報告されました。
出席した診療側の委員からは、「
今後、基本診療料についても論点に入れて欲しい」、現場の歯科医から一番要望が多い歯周病の治療に関し「
ガイドラインがルール化されすぎており、現状の治療を窮屈にしている面があるので、文言の整理などの是正をして欲しい」との要望。「歯科と医科の連携については、病院内に歯科がある病院よりも、病院内に歯科の無い病院の取り組みにも注目していくべきである」といった指摘がありました。
また、専門委員からも、「
小児期における乳歯の咬合異常や成人期以降の咀嚼障害等については、成長・発育の観点からも重要なことなので、しっかりと議論して欲しい」、歯科の点数見直しに関しては、「
日本の歯科点数は、諸外国に比べても4分の1程度の低い設定であり、、時に治療をやればやるほど経費がかかってしまうという状況について見直しをして頂きたい」との発言がありました。
一方、支払側の委員からは、「
歯科の経営状況が厳しいというのは、歯科医師数が多いということを含め問題意識は持っているが、中医協としては、重点化を推進するのなら適正化をセットにしていくという責務があると思う」とコメント。
森田朗会長・学習院大学教授が「本日の発言を含め、引き続き検討していきたい」と議論を締めくくりました。
次回の中医協総会は事務局より8月下旬に開催予定と報告がありました。詳しくは、厚生労働省のホームページを参照ください。
「口腔ケアの現状」については、
GHCでも『マンスリーレポート(2013年2月号)』で考察しているとともに、
CBnewsの「GHC医療分析レポート(vol.14)」でも紹介をしていますので、是非ご一読ください。
「口腔ケアの現状」については、GHCでも
『マンスリーレポート(2013年2月号)』で紹介しているとともに、
CBnewsの「GHC医療分析レポート(vol.14)」でも紹介をしていますので、是非ご一読ください。
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会 (第246回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000013386.html
CBnews「医療分析レポートvol.14-見逃せない「収益」の収益インパクト」
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39269.html
マンスリーレポートのご購読や詳細は下記からご覧ください!
/service/report
※「EVE」「病院ダッシュボード」を導入されている医療機関の方々は、
マンスリーレポートが無料でダウンロードできます。ダウンロード方法など、ご不明な点がございましたら下記までご連絡ください。
【お問い合わせ先】
/contact
広報部 |
|
事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
|