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2010年07月18日

新たな機能評価係数について引き続き検討――DPC評価分科会

金曜日、DPC評価分科会(分科会長:横浜市立みなと赤十字病院名誉院長・西岡清氏)の会合が開かれました。

議題は、①平成21年度DPC調査最終報告、②DPC制度に係る今後の検討課題、③平成22年度DPC制度に関する調査等の対応――の3点。

一つ目の「平成21年度DPC調査最終報告」に関しては、前回の会合で配布された、最終報告(案)(厚労省HP参照:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0360-7a.pdf)と基本的には同じで、最後にまとめが加えられました。

2つ目の今後の検討課題では、「調整係数廃止後の評価方法等について引き続き検討を行うこと」「今回導入が見送られた項目の継続的検討」「クリニカルリサーチにおけるDPCの弊害の調査」など、これまでに中医協総会などで指摘された検討項目を受けて、次のようにまとめられました。

今後の検討課題の整理案  ・平成22年度特別調査の内容の整理   ・調整係数から新たな機能評価係数への置き換えについて   →平成22年改定導入項目の評価   →新たな機能評価係数も含めた医療機関別係数の全体像   →円滑な置き換えのためのスケジュールのあり方   →次回改定で導入する項目の検討    ・包括評価のあり方について   →抗がん剤をはじめとした高額薬剤の取り扱い   →包括評価の特性を踏まえた包括範囲の整理   →DPCの精緻化との関係整理

このうち、新たな機能評価係数に関しては、今年度の診療報酬改定で導入見送りになった項目も含めて引き続き検討が行われることになっています。厚生労働省事務局は、「平成23年夏あたりには項目の目処が立つように進めたい」と、今後のスケジュール感について語りました。

また、3つ目の議題である「平成22年度DPC制度に関する調査等の対応」に関しては、平成21年度調査について次のような観点から再集計を行うことになりました。

病院類型を見直した上での各種再集計  (→現状、対象病院、準備病院への参加年度別での集計のみなので)  ○病床規模別の分類  ○病床構成に着目した分類

新たな項目に着目した集計  ○手術数の経年変化の集計  ○病床稼動率の経年変化の集計  ○化学療法と放射線療法を分離した集計  ○入院化学療法の内容の集計  ○逆紹介率の集計  ○退院時の転帰別の再入院率の集計  ○再入院率と再転棟率の相関を見る集計  ○比較的定型化された手術の術前術後在院日数の集計  ○退院先で分類した再入院・再転棟率の集計

これらのうち、①の「病院類型」に関して、産業医科大学医学部公衆衛生学教授・松田委員から「特定機能病院、地域医療支援病院、がん診療連携拠点病院などの種類別にも再集計してほしい」との要望が上がりました。

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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。