2010年07月21日
DPCデータマネジャー育成講座 初級編
先週金曜、土曜と二日間に渡って、
NPOメディカルコンソーシアムネットワークグループ主催で「DPCデータマネジャー育成講座:初級編」が開催されました。GHCは、講師として参加しています。
昨年春・秋と2回開催した際、いずれも非常に好評で、定員に達してからも多くのお問い合わせをいただいていたので、今回、再びの開催となりました。昨年の2回は月に1度の3回シリーズで行っていましたが、遠方からの参加者も多かったので、今回は週末の2日間に凝縮し、連日開催としました。
この講座の最大の特徴は、一方通行の講義だけではなく、グループワークの時間、実際にノートパソコンを使用し、実データを使って分析作業を行ってもらう演習時間を多く設けていることです。
2日目の演習の時間には、まず、先日厚生労働省が公表した昨年度のDPCデータのうち、「手術、化学療法、放射線療法、救急車搬送、全身麻酔の件数」のエクセルシートを用い、シートのなかから自院の近隣の病院をピックアップして他院との比較を見ていただきました。
さらに、参加者を5、6人のグループに分け、それぞれが分析で発見した内容をグループで共有していただく時間も設けました。
「予想通り、○○病院さんがやはり救急搬送が一番多く…」と事前の予想とデータが一致していた方もいれば、「病床規模は当院が二番目に大きいのですが、手術件数は負けていました」などと予想とは異なって方もいて、みなさん、何かしらの発見があったようでした。
続いて、疾患別のデータから、同様に近隣の病院間で比較していただきました。
「自院では、○○の疾患が多いはず」
「○○の疾患は、地域で一番診ているはず」
といった仮説を立てていただき、実際のデータで検証、その結果をまたグループ内で共有していただきました。
この分析でもやはり皆さんいろいろな気づきがあったようで、「ショックな発見がありました」「残念なことを見つけてしまいました」などと感想が聞かれました。
今回の講座を通して、分析の行い方、切り口の見つけ方、他の人に説明する方法などを学んでいただけたのではないかと思います。
また、参加者同士で名刺交換を行い、非常にフランクに情報交換をされていて、良き“同士”として話している姿が印象的でした。みなさんのおかげで非常に雰囲気の良い講座になっていたと思います。
ただ、講座内で行った分析はまだまだほんの一部です。
講座のなかで、DPC委員会での活動にうかがったところ、「DPCの導入前には何度もミーティング開いていたものの、実際に請求が始まってからは頻度が減った」という病院が多くありました。
今回の講座で行った分析、切り口の探し方、グループワークでの情報共有などを参考に、仮説を立てる→データで検証する→院内にフィードバックする、というサイクルをぜひ、院内でも実施していただければと思います。
広報部 |
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。
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