2013年08月23日
中央社会保険医療協議会総会が開催 DPC対象病院・準備病院の募集は9月に実施
8月21日、中央社会保険医療協議会 総会(以下、中医協)が開催されました。
今回の中医協では、
・医療機器の保険適用について
・医薬品の薬価収載について
・在宅自己注射について
・DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
・公知申請とされた適応外薬の保険適用について
・先進医療会議の検討結果の報告について
・DPC対象病院・準備病院の募集について
・診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」からの報告について
・社会保障制度改革国民会議の報告書について
が、議題となりました。
「DPC対象病院・準備病院の募集」では、次回改定に伴う準備病院の募集期間(申請期間)を9月1日~30日までとし、
参加時期は平成26年4月1日ということが提案され、承認されました。例年、申請期間は10月に行われているDPC対象病院・準備病院の募集ですが、「基礎係数及び機能評価係数Ⅱの導入に伴い、医療機関別係数の算出に 要する事務処理期間を勘案した」(事務局説明)とのことで今年は申請期間が前倒しになりました。
また、総会では
入院医療等の調査・評価分科会(以下、入院調査分科会)の武藤正樹・分科会長(国際医療福祉大学大学院 教授)と事務局から同分科会が作成した「
中間とりまとめ」について報告があり、その後、フリートーキングが行われました。
※同分科会の「中間とりまとめ」については、「入院医療等の調査・評価分科会 特定除外制度廃止における経過措置期間を検討」(GHCブログ、8月12日)を参照。
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フリートーキングの中で、診療側委員は、7対1の要件を厳しくすれば現場に混乱が生じることを指摘し、「
7対1入院基本料を算定する医療機関を定義する際に、看護の面だけで要件を決めている。他にも考慮・検討すべき点はある」、「
(DPC)データの提出は現場への負担が増える」といった意見が出されました。また、「分科会での『中間とりまとめ』が最終決定になるのではなく、総会で議論して最終的に決める」、「分科会の「中間とりまとめ」では踏み込んだことまで述べているが最終的に決めるのは総会の場」といった議論の進め方についても意見が出されました。
一方、支払い側委員からは、入院調査分科会の「中間とりまとめ」の方向性について、「
来る高齢化社会と国の財政状況を考えれば賛成だが、医療現場が混乱するような論理によって混乱を生じさせてはならない。いかにソフトランディングさせるかが重要」との意見を表明。そのうえで、DPCデータによって病院の実態がわかってきたことを指摘し、今後、さらに議論を行っていくためにもデータの集積は重要なことなので「
DPCデータの提出は要件化していくべき」との見解を示しました。
森田朗会長・学習院大学教授が「
本日の意見をふまえ、引き続き分科会での議論を深めて頂きたい」と議論を締めくくりました。同分科会の「中間とりまとめ」の他に、中医協総会では、社会保障制度改革国民会議の「最終報告書」の診療報酬の部分に関し、事務局より報告がありました。
次回の中医協総会は事務局より9月初めころに開催予定と報告がありました。詳しくは、厚生労働省のホームページを参照ください。
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会 (第247回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000015778.html
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