GHCブログ

2010年11月01日

がん患者の年間費用は100万円超――読売新聞

今日から11月ですね。 今年は夏が長かったので、もう11月なのか!と、時の早さに驚きます。

さて、読売新聞の記事で、東北大学 濃沼信夫教授(医療管理学)の調査結果が紹介されていました。

◎該当記事:http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=32720

国内のがん患者約6,600人を対象に、治療関連で一年間にかかった費用を調査したもので、一人平均100万円を超え、高額療養費制度の償還額を差し引いても年間40万円近くに上るという結果だったそうです。

健康食品や民間療法に使った費用も含めると、患者自身の自己負担額は年間約101万円。このうち、高額療養費制度や民間の医療保険などによって戻ってきた金額の平均が年間63万円で、差し引き40万円近くが、実際に患者が支払っている金額の平均とのこと。

さらに、経済的な理由から治療を変更・断念した患者が3%程度いたという調査結果も出ています。


また、日本医療政策機構が昨年公表したアンケート調査結果「患者が求めるがん対策~1600人のがん患者意識調査~」では、「経済的な負担が原因となり、治療を変更したことはありますか」という設問に対して、「治療を断念もしくは中断したことがある」が3.4%、「最も受けたい治療をあきらめ別の治療を選択したことがある」が4.1%という結果でした。つまり、全体の7.5パーセントは自分が受けたい治療を断念しているということです。

◎日本医療政策機構 がん政策情報センター 「2009年 がん患者意識調査」   http://ganseisaku.net/impact/reports/gan_ishiki_2009/

現在、中医協総会では、「医療保険における革新的な医療技術の取り扱いについて」として、抗がん剤の取り扱いについて議論が進められています。先進医療として申請しやすくするよう、あるいは評価が効率化・迅速化するよう検討が行われているところですので、今後の動向が注目されます。

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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。