GHCブログ

2010年12月22日

2011年1月「医療滞在ビザ」新設、拡大する日本の「メディカルツーリズム」

「1年が過ぎるのってホントに早い」なんてセリフをよく耳にする季節になりました。 年末年始の休暇を利用して海外旅行を計画している方も少なくないでしょう。 「海外旅行」といえば、ほんの数年前までは、観光、買い物、レジャーがメインで、 旅行先で病院に行ったなんて聞いた日には、「お気の毒になあ」くらいにしか 思わなかったような気がします。

しかし、最近、「メディカルツーリズム」のように、 医療設備が充実した海外の病院で人間ドックや健診を受けることは、 特段めずらしい話ではなくなってきたようです。

そんな国外の動きを受けて、菅内閣は「新成長戦略」の一環として、 外国人が病気の治療や健診などを受けるために日本に滞在できる 「医療滞在査証(ビザ)」を来月新設することを17日に発表しました。

新設される「医療滞在ビザ」の有効期間は最長3年で、 1回の訪日で最長半年間滞在することができます。

また、滞在期間が90日以内で、ビザの有効期間内であれば 何度でも日本を訪れることができます。 同伴者にも条件の同じビザの発給が認められており、 必要に応じて親族以外も同伴できます。

同ビザの対象となる機関はすべての病院と診療所で、 訪日した患者さんは、高度医療から人間ドック、健康診断、検診、歯科医療、療養などをふくむ すべての医療分野での受診が可能です。

外務省は、外国人患者の誘致で先行している韓国やシンガポールなどに比べ、 同ビザを発給するための条件をゆるくし、後発国であることを意識し、 より魅力的な条件になるように努めたとのことです。

厚生労働省も日本で外国人が医療を受けやすくするために、 外国語や食事、生活習慣に対応できる医療機関を認証する制度の創設を検討しているようです。

一方、株式会社JTBは、同ビザを利用して訪日する患者さんをターゲットに、 すでに亀田総合病院・亀田クリニック(千葉県・鴨川市)、虎の門病院(東京都・港区)などの 11の病院、美容外科と提携し、医療や健診、美容関連サービスのパッケージ商品の企画に 着手しています。

こうした「メディカルツーリズム」を視野に入れ、 国内だけではなく、国外の患者さんからも選ばれる病院になるための環境の整備が 各病院に今後求められてくるのかもしれません。


関連資料:外務省プレスリリース「医療滞在ビザの創設」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/12/1217_05.html


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広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。