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2013年10月15日

中央社会保険医療協議会総会が開催 外来医療(主治医について)を議論

10月9日、中央社会保険医療協議会 総会(以下、中医協)が開催されました。 今回の中医協では ・先進医療会議の検討結果の報告について ・診療報酬改定結果検証部会からの報告について ・外来医療について(その3<主治医機能について>) ・その他(高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会の「中間とりまとめ」を受けて) が、議題となりました。 131009中医協 今回は、外来医療(その3)が議題になり、「主治医機能について」議論が行われました。 事務局より、外来の機能分化の更なる推進の観点から、「診療所や中小病院は、糖尿病や認知症、高血圧症、脂質異常症といった慢性疾患を複数抱える患者を対象とした継続的な医療を行うことが重要である」という課題が指摘されました。 そのうえで、主治医の具体的な機能として、「アクセスしやすい医療機関(診療所や中小病院)」、「服薬管理の一元的な管理体制」、「健康管理の体制」、「介護保険制度の活用」、「外来から在宅医療までの継続した医療の提供と24時間対応」などが提示されました。 診療側委員からは、「主治医の機能強化の議論をする際には、診療所の業務負担をなくすために、地域の中での「チーム医療」という視点も考えていかなければ、開業医の負担増になりかねない」、「主治医機能の議論は、地域包括ケアの中でのかかりつけ医の位置づけなど、地域の中で考えていく問題も多いので、あわせて検討していくべき」といった意見が出されました。 一方、支払側委員からは、「薬の管理については、調剤薬局の役割が大きい。複数の医療機関から出された薬を管理する「お薬手帳」などITを駆使して対応していくべき「主治医機能とかかりつけ医機能の違いは何か?まだつかみどころがないので議論を進めて行くべき」、「診療報酬上の位置付けについて、事務局(厚生労働省)としては、具体的なイメージはあるのか?」といった指摘がありました。 それに対し事務局は、「必ずしも出来高ではない形での評価もある」とし、中小病院と開業医を対象に主治医の役割を担わせる際に、「包括点数での評価についても検討している」との見解を示しました。この意見は中医協総会の中では事務局より今まで出てこなかった論点です。 中医協の各委員は、外来患者が大病院に過度に集中している現状を改善する必要があり、地域の中小病院や診療所の役割が重要であることや、そのためには主治医の機能を強化していく必要がある点では同意しています。しかし、(1)主治医は何か?(主治医とかかりつけ医との違い、主治医は一人なのか複数なのか?)(2)主治医に対し診療報酬上、どう評価・手当てしていくのか?(出来高対応か?包括対応か?)等の点については、「各委員に色々なイメージがあるということなので、引き続き議論をしていく」(森田朗会長・学習院大学法学部教授)ということになりました。 次回の中医協総会は事務局より10月中旬ころに開催予定と事務局より報告がありました。詳しくは、厚生労働省のホームページを参照ください。 【参考資料】 中央社会保険医療協議会 総会 (第250回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000025347.html 診療報酬改定結果検証部会からの報告書 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000025547.html

広報部
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事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。