GHCブログ

2013年11月13日

川崎幸病院共催セミナー 医療の質の向上と医療の提供体制の効率化

本日は、前回に引き続き、11月8日川崎幸病院で行われた「激動の時代。一歩先行く地域医療~地域ニーズに適応した選ばれる病院になるために~」セミナーの模様をお伝えいたします! 石井理事長のご講演の後、アキよしかわ(米国グローバルヘルス財団 理事長)が『日本の医療の明日を語る』と題して講演。 この日のよしかわは、満員の会場で黒いスーツをパリッと着こなし登壇しましたが、実は最近、不整脈やぎっくり腰などになり、絶不調。しかし、そんなことはおくびにも出さず、いつも通りユーモアと毒舌を交えた講演でした。 ■日本の医療の明日を語る 米国グローバルヘルス財団 理事長 アキよしかわ よしかわは、日米の医療システムの編成について紹介。米国では1983年にDRG(在院日数によらず一入院で定額の支払い制度)が導入され、在院日数短縮の努力を行わなかった病院は、「消滅していった」と述べました。日本でも2014年度診療報酬改定に向けて、中医協で「治療や検査方法、入院期間が標準化されてきているものについては、包括的な評価を推進する」といった方向で、議論がされていること、「隠れDRG(※)の拡大」が行われる可能性があることなどを説明。在院日数短縮する取り組みの1つとして、外来でできる治療は外来で行っていくことの重要性を指摘しました。 IMG_3790_2 日米の医療の比較から今後の日本医療の在り方について言及 ■クィーンズヘルスシステム ハワイ州における医療のリーダーとして クィーンズメディカルシステム・クィーンズメディカルセンター上級副社長/最高執行責任者(COO) Mark H. Yamakawa(マーク・H・ヤマカワ) 続いて、クィーンズメディカルシステム・クィーンズメディカルセンター上級副社長/最高執行責任者(COO)のMark H. Yamakawaマーク・H・ヤマカワ)氏から『クィーンズヘルスシステム ハワイ州における医療のリーダーとして』をテーマに講演。 ここでマークの人となりを簡単に紹介させていただきます。 マークは、キラリと光る白い歯が印象的なジェントルマンです(写真参照)! かつて、P&Gでパンパースを開発していたこともあるマークは、結構、日本通。 自慢の愛娘は、姉は矯正歯科を施す口腔外科医をめざしている研修医。妹は、日本のJET Programme(The Japan Exchange and Teaching Programme:語学指導等を行う外国青年招致事業)を利用し、島根県益田市で暮らしていたことあるそうです。趣味は、陶芸。陶芸品は、チャリティオークションに出して寄付しているとのこと。 そんな慈愛精神に満ち溢れたマークがCOOを務めているクィーンズメディカルセンターは、患者第一・地域第一を掲げ、成功を収めています。 そこで、今回は、マークに、オバマケアや日米の医療制度の違い、クィーンズメディカルセンターにおける戦略的病院経営のポイントなどを教えていただきました。 IMG_3807_2 ハワイの医療と日本医療の差についても語るマーク マークには、翌日9日に開催されましたGHC主催セミナー、『2014年度診療報酬改定セミナー 激動の時代を生き抜くロードマップ~米国クィーンズメディカルセンターはいかにして時代に適応し進化したのか~』でも講演していただきましたので、詳細は改めてその日の模様をリポートしたブログにて紹介します。 お楽しみに! 最後に渡辺から閉会の挨拶がありました。 渡辺は、石井理事長、マーク、よしかわの講演の共通点として「医療の質をどのようにあげていくか」「医療の提供体制の効率化」の2つのポイントをあげ、これらが今後変化していく日本の医療提供体制においてさらに重要になってくることを訴えました。 IMG_3819_2 流暢な英語を交え、マークに講演のお礼を述べる 川崎幸病院との共催セミナーは、こうして無事に幕を閉じました。 同共催セミナーにお越しいただきました皆様に心より感謝いたします。 【参考URL】 ※隠れDRG:一部の化学療法で、入院1日目に薬剤費を集約した日当点が付与され、以降は大幅に日当点が下がる点数設計。詳細な解説は、以下のキャリアブレインニュースのインタビュー記事をご参照ください。 「大胆予想25年 民間の急性期医療は衰退へ- GHCアキ「いびつな医療体制に」(2012年8月9日配信) http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37850.html

広報部
広報部

事例やコラム、お役立ち資料などのウェブコンテンツのほか、チラシやパンフレットなどを作成。一般紙や専門誌への寄稿、プレスリリース配信、メディア対応、各種イベント運営などを担当する。